ヤクザ・リセッション さらに失われる10年 (光文社ペーパーバックス)
この本は、ありがちな外国人によるトンデモ本などではない。それらとは一線を画している。筆者は決して一方的な視点から日本を断罪しているのではなく、日本に居て日本を愛するがゆえに日本を憂いている。
日本人は基本的に閉鎖的で、しかも心のどこかで「日本人は特殊だ」という思いを抱いている。それはある程度妥当かもしれないが、しかしそのせいで見失ってきたことが多すぎる。政-官-業-ヤクザの癒着も、一番悪いのは間違いなく当事者であるが、それをここまでのさばらせてきた、という点で、この問題はわれわれ日本人一人一人のあり方の問題でもある、といえる。
とにかく、このような本を、日本人が誰一人として書かなかったのが残念でならないし、この本を読むまで考えもしなかった問題がたくさんあることを恥ずかしく思う。
銀巴里セッション(紙ジャケット仕様)
ドクター・ジャズこと内田修氏が1963年に東京銀座のシャンソン喫茶「銀巴里」にテレコを持ち込み録音した盤。高柳昌行や中牟礼貞則、富樫雅彦、菊地雅章、山下洋輔、日野晧正らの演奏の素晴らしいこと! モノラル録音なので音の固まりがスピーカーから飛びだしてきます。
入手困難盤なので、見つけたら買うべきだと思います。