満足できない女たち アラフォーは何を求めているのか (PHP新書)
私も、もっと皮肉っぽい目線で書かれた本かと思い、読み始めましたが
読み終わる頃には「これからの日本は彼女たちが救うかも?」と思ってしまいました。
「アラ40は年齢ではなく、メンタリティ」という言葉が特徴的で、このメンタリティこそが
停滞し、鬱屈している今の日本の空気を打破すると思います。
今日の読売新聞朝刊で増田明美氏は「握力の強いアラ40も選択が多いからこそ悩んでいる。自由の中で決断する力が求められている」とコメントしていましたが、その通りだと思います。自由って不自由。でもアラ40は悩みながらもとにかく前に進むのが特徴。高度成長期、バブル期と達成感ある時代とともに育った世代だから、もがき苦しむかっこ悪さをも厭わず、「頑張れば何とかなる」信仰があって、それはある意味幻想だけれど、「頑張ったってしょうがない」「いいカッコすることこそカッコ悪い」という考え方よりいいと思う。
個人的には専業主婦の章が面白く、「バリキャリでも主婦でもアイデンティティを求めている」という言葉に共感しました。
読後は「自分に言い訳していないで私も頑張ろう!」と素直に思えました。同じくらいの年代の女性には、新しい年を迎え、決意を新たにするのにうってつけの本だし、「なんでアラ40がそんなに注目されるの?」と疑問を持つ方には目からウロコの1冊だと思います。