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SP 革命篇 DVD特別版
《『革命篇』で,『SP』は一段落つくんですが、余韻を残した終わり方になっているので、映画を見てくださった方の間で、「あれはどうなるの?」って話題になるといいなと思っているんです。》
これは、革命篇映画パンフレットに掲載されていた、製作者インタビューの一部抜粋になります。
今回のレビューは、この製作者側の意図も考慮した上でのレビューとなります。多少批判的な内容も御座いますので、単純に娯楽映画として楽しみたいと思っている方はこのレビューを読まない事をお勧めします。
また、後半に、若干のネタバレ(核心部分には触れない様にはしますが)を参考内容の例として上げますので、ご注意下さい。
フジテレビ系列の深夜枠ドラマとして放映されていた連ドラ『SP警視庁警備部警護課第四係』の映画版2作。『野望編』に続く完結編になります。
近作を見るのはドラマ本編・野望編を見てからの鑑賞になると思いますので、ストーリー等については了承の物として、今回の『革命編』を見た上でのSP全体を通した感想と考察にしたいと思います。
今作を見て大きく思った箇所は『革命に対しての決着のつけ方』『革命編前夜との関係性』『意図的に残された様々な謎についての解釈』『野望編でも多数噴出していた問題点』こんな所でしょうか。
まず初めに、尾形の企てた革命に対しての決着のつけ方。
これについては、革命編の中でも、様々な箇所で、裏切り〜結託〜裏切りと、事態が目まぐるしく変化したため、テロ集団との決着・総理との決着・尾形と井上の決着。と各要素ごとに明確に区切はされていなかったものの、今回の革命全体を通して収束したかな?という感じでした。
ただ、全体的に『物事の結末を視聴者の創造に委ねた』感が強い。何せ事件の顛末が、エピソード的な感じですら語られず。最終的に『革命阻止』という形のみを前に押し出してきた感が強かったため、そう思ったのでしょう。
無論、全てをテンプレート的な台詞で片付ければ、分かりやすく素晴らしいストーリーになる・・・そうも言えないのだが『野望編』のアクションテイストたっぷりな展開からしてみれば、鑑賞するまでは『娯楽性たっぷりな映画』を期待するわけだから、中には『こんなんじゃ、何も解らねぇじゃねぇか』と思う人もいるだろう。しかし上記に記した様に『映画を見た人たちの間で話題が出来れば良い』と、製作者が言っている事からも『しっかり考察して見て欲しい』と言う思いが前面に出た結果なのだろう。
この部分について『絶対にそういう展開は受け入れられない』と思う方は、ほぼ確実に不満を持つ事だろう。レンタルで確認してからの購入を勧める。
次の革命篇前夜スペシャルとの関係性。
これは・・・少し問題ありか?SPチームの余暇の過ごし方などは、各々の口から語られたりするので、それほど違和感なく『ああ、大事件の前にそれぞれ思うことがあったんだな・・・』と窺い知ることが出来るが、問題なのは、敵に襲われて病院送りになった公安・田中の部分。
野望編でも、彼が敵に目を付けられている表現はあったのですが、実際に彼が襲われたのは、革命篇前夜で尾形の素性を洗っている最中の事。革命篇では既に彼は病院のベットの上におり、革命篇前夜に何があったのかも説明はない。無論尾形について調べ上げたない様についてもだ・・・
これは少し、目に余る部分がある。私の様にキチッとテレビ放映もチェックした人間ならば良いが、今までドラマを追ってきて、野望編もチェック〜革命篇も楽しみにしていたのに、ドラマを一回見逃しただけで革命篇で不可解な箇所が出てしまうというのは、少々残酷。
少しばかりの尺を『野望編・革命篇』両方に振り分けてでもそういった話の重要な流れに関する部分は本編に織り込むべきだったと考える。
革命篇前夜は、単品作品としてリリースされる様なので、革命篇通常版の購入予定者は纏めて購入するのが無難か?
次に、意図的に隠された様々な観点。
これは、革命に対しての決着の付け方と大きく関わる箇所が有る。
『尾形の正体とその後』『国家中枢に入り込んだ真の黒幕の正体』『井上の能力(偏頭痛を伴う)のその後』『現職総理のその後』・・・かなり多くの、物語の根幹に関わる部分について、視聴者の見解に任せる部分が見られ、少し唖然とした。
確かに、話題として視聴者の間で盛り上がって欲しい気持ちも解らなくは無いが、もう少しソフトにいかなかったものか・・・?
さすがにここまで全てを闇に葬られた感があると若干萎えると言うか・・・ドラマ〜映画〜ドラマの流れで、もう1シーズンあるのでは無いかと思ってしまった。
確かに、ドラマ版でも、結構メッセージ性の強い台詞回しや、一介のSP(国家公務員)では到達出来そうに無い敵の巨大さ、国家権力の腐敗など、思い返して見れば確かに『娯楽映画』という色合いよりも、『メッセージありきの社会派映画』という感も強かった。
しかしながら、普通のドラマとは一線を画したエンターテイメント性が良くも悪くも映画版まで糸を引き、『最後の最後でこんな終わり型かよ』と、思ってしまった感も無くはない。
最後に、野望篇からも、多数出ていた問題点?について
・カメラワークが無駄に激しくて見辛い、、、、そうは言うものの、最近のアクションなんかは、大体そういう感じのカメラワークですし、アニメなんかでもそういった『被写体よりカメラアングルを変えて撮影する』方法は多用されている。もうこれは『こういった時代の流れ』でも有るのだろうし、ダイナミックな映像を追求した結果でも有るのだろう。
考えてみれば野望編の序盤で、井上がテロリストと、トラック上の激闘を繰り広げるシーン。あれを、見易さを重視して『カメラをトラックと併走させて二人のアクションを常にブレずに撮り続けたら・・・・』お世辞にも格好いい映像とは言いがたい。見易さだけを重視しても素晴らしいアクションは期待できないと言うもの。画面の見にくさを、『それほど過酷な状況での戦闘である』と、考え方を変えてみても良いかもしれない。
・井上と笹本が出張りすぎ、、、、これは確かに今回も顕在化していた様な?たしかに、『SPチームとして』作戦を遂行しているのだから、たとえ短くても、各々がしっかりと幹部クラスの相手と渡り合うシーンは欲しかった。
ただ、笹本がメインに来るのは『チームの中の紅一点』という特殊性も相成って、視聴者に対して強いインパクトを持たせたいためなのかも知れない。しかしながら、最後まで『井上、尾形、笹本』の三名が唯一のメインキャラの様になってしまったのは残念であった。
・どうせ野望編とセットでDVDでるんでしょ、、、、もうこれはレビューとか問題点とか以下のクレーム。そもそも昨今、リリースと同時にレンタルも始まるのだから、金額云々で考え込むのならば、もうレンタルで済ませれば良い。
新作レンタル250円として、10回レンタルしても、購入よりもよっぽどリーズナブル。購入の決め手は『いかにこの作品を購入してでも自分お手元において置きたいか』で決めていただきたい物だ。
これらの観点より総評として
・今回で完全完結篇としては多すぎると思うくらいの謎が残った。結末に関しては否定的な方が多いくらいかも知れない。
もし、単純なエンターテイメント作品として見たいのなら、いったんレンタルで試してから購入するのを勧める。
・前作よりもストーリー重視になって、アクションはやや控えめになった感じ。(ちゃんと前回の様なテロリストとの一騎打ちはあり)
まぁ、広げた大風呂敷をしっかり畳まないといけない訳ですし、ストーリーメインになったのはやむなしか?
・革命前夜ドラマを見ていないと、冒頭と、クライマックス部分で若干『?』な部分もあり。今回の商品に特典として収録されている様なので、しっかりと事前学習をしておこう。
この様な感じか。
私としては映画を見た後で購入したパンフレットを見て『ああ、そういうことだったのか?』となんとなーく全体像が解る感じだった。
その為、それなりに結末にも納得できたし『あくまでSPとしての決着(軍人とは違うしね)』として考えれば悪くは無い。しかし、結末に謎を残しすぎるのも考え物。
ただし、それらの問題点を差し引いても、素晴らしいアクションシーン等の見所はしっかり完備。他のレビューで誰かが言っていたが『結末どうこうの出来で、中身の素晴らしいアクションまで下に見られるのは惜しい』と言っていた。
このSPも同じだ。野望編からの『スタントなしアクション』は、今一度考えればすごい事をこなしているし、それに伴う迫力はさすが。渾身のアクションシーンを結末に不安を抱いて鑑賞しないのは実に惜しい。
ぜひともその目で俳優・岡田准一の仕事ぶりを見て欲しい。
・・・久しぶりに『井上の小細工講座(ドラマの病院占拠編で見せたブービートラップ)』も見れましたしw
最後に『やはりこのSPは改めて現在の日本を考える機会になると思う』
・・・尾形の革命の理由はきっと視聴者全員が『その程度かよ』と思う内容だった。しかしながらテロとは『そういった小さな思想や感情が集結した結果なのだろうな・・・』
きっと、そういった気持ちを抱くことになるだろう。
夏道~SUPER LIVE 2009~ [DVD]
ちょっと早めのレビューです。
今回のライブDVDは前作より音質も良く、野音の風が感じられる映像と音に仕上がってます。
昨年のジオラマアコギに続いてのジオラマエレキの説明も解りやすくジオラマファンも楽しめる?工夫が満載(笑)
さて肝心の演奏の方は、新曲の「一番好きな海の色」でおそらく新CDを聴いてこなかった観客も思わずうなってましたね。(これは現場での感想です)
ぎりぎりはずしトークを交えながらも、年をとった観客の重い腰があがりエキサイトゾーンへ進み、おなじみのナンバーでクライマックスへ。
Mr.大島のサックスがとても鋭くかっこよく、Mr.森村の渋いピアノそろと相まって渋い夏道です。
デッサンの基本 (ナツメ社Artマスター)
眼の使い方が読んでいてとても参考になりました。対象の形や質感や空間、人物の持つ雰囲気等の捉え方が詳細に書かれております。
内容は果物やコップ等の身近な物のデッサンから始まり、様々な構図の静物、人物を手順を追って詳細に解説されています。さらに植物や動物を描く際の注意点が凝縮されて載っており、初心者にも解りやすいです。
また、巻末にはすごい画家の貴重なデッサンが。
毛利武彦氏、一ノ関圭氏、福山知佐子氏のデッサンがそれぞれ4〜6ページに渡って載っております。さらに添えられた言葉からは、画家の研ぎ澄まされた感性が伝わって来ます。
高度な内容を初心者にも解りやすく書かれていて、デッサン本の中でも白眉です。
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