記念すべき(?)第1作目「天狗伝説殺人事件」が収録されています
トリック等について言うなら、さすが「金田一少年の事件簿」などを手がけた金成陽三郎が原作と言うだけあってよく出来たミステリードラマでした♪
誰も入ることができなかったはずの室内に忽然と出現した死体の密室トリックや、天狗汁に致死量いっぱいの農薬を混入させた方法など考えられています
密室トリックについては、このトリックを応用した参考書や問題集で勉強した経験がある人には分かり易いかもしれません(汗)かく言う私も使ってました!
農薬を入れる方法も、よくよく考えたらそれ以外ないですもんね…
密室トリックと農薬混入トリックが分かれば、その両方を実行可能な人物は一人しかいないので犯人当ても難しくないと思います
コミックで全19巻の、1巻目がDVDとして収録されています。刀の研磨を生業としていた祖父の形見の太刀を奉納しようと、大学生の七地健生が、演劇の取材として先輩に同行して出雲を訪れるところから話は始まります。代々巫覡(シャーマン)を司るという、旧家の跡取りである布椎闇己との出会い。七地が宗主譲りの秘密の祭祀を目撃してしまったことから起こる、古事記の太古にさかのぼる出来事は、物語の始まりにしか過ぎません。 私は、このDVDを先に見て、原作全巻購入する羽目になりましたが、どちらが先でもそれぞれの良さがあり、これ一巻だけでも十分楽しめます。 キャラクターデザインも、ほぼ原作通り。闇己がやや甘い顔立ちに思えますが、シャープな瞳は原作のイメージを損ないません。健生のほんわかとした雰囲気も良く出ています。原作のコミックと違って、ギャグタッチの崩れた顔は出てきませんが、その分全編綺麗に仕上がっています。闇己が七地との対面で七地を睨む場面、霊を浄化するところや「気」を憑かせ巫覡として顔が変化していく場面は、アニメならではの綺麗で迫力ある映像に仕上がっていてお気に入りです。 七地が童顔で、闇己と同じ高校生に見えるという原作の設定があるからかもしれませんが、時々話し方があまりにも舌足らずで少々気になります。でも、優しく、ちょっととぼけた感じの声はぴったり。闇己役は関智一さんの声は、原作を読んだ後だとイメージよりソフトに感じますが、素顔はまだ16歳の高校生という設定に合っているかな。 ポーランドまで行って録音し、国立ワルシャワフィルがホール演奏したというBGMが臨場感溢れていて盛り立ててくれます。エンディングが、音楽とクレジットだけというのは寂しすぎ。イラストでもいいから、ちゃんと画像を入れて欲しいところです。
樹さんの作品は、朱鷺色シリーズ、花咲ける青少年に続き3作目です。 本作は、1回目読んだときには、闇己を囲む高校生のキャラクター(夕香とか苦手です)がハチャメチャ過ぎたり歪んだ感情が先行して読みにくい上、闇己以外の巫女がイマイチな力量過ぎて、あまり共感を抱くことなく流し読みしてしまいましたが、何度か読んでいくうちに、それぞれのキャラに魅力が見えてきて楽しめました。 樹さんのキャラ設定の仕方は好きです。人の魅力や、間違えやすいこと、美徳の基準、などの考え方がとても常識的で、気持ち良いです。「こう言う人が本当の意味で魅力的だ」と思う人を、ちゃんと魅力的な人として描いてくれる気がします。 破滅的で自分も周りも不幸にしてもそこから抜けられない人や、純粋という名の単なる弱い人でどんどん自分から不幸になっていく人を是として描く作品もあるのですが、樹さんは、平凡な中の幸せに価値をおいて、それをこころが手放さないからこそ、どんなことがあっても間違わないで成長できる人を書いているかな~、と思います。もちろん、主人公は凄まじい能力と立場で超イケメンなので魅力的なのであり平凡とはほど遠いのですが。でも彼を支えるのは、凄まじい能力も包んでしまうほどの心を持つ人の存在なのであり。 そう言う意味で、七地が素敵ですが、個人的には己貴が好きです。ミカチヒコが表現する「生きることに貪欲なところが眩しい」「運命を受け入れてねじ伏せる」というところに憧れますね。
ベストセラー小説シリーズの作者が、自ら書き下ろしたオリジナルエピソードで舞台化。 今年3月の青山円形劇場での公演を収録した、DVD付きシナリオ本。 ハードカバー/A5版/シナリオ196ページ+カラー7ページ15枚の写真を掲載。 DVD(1時間38分)が、この価格なら安い。 映画、ビデオ、テレビドラマとは違う、舞台ならではの感動を再現。
赤い左目を持ち、死者の魂を見ることのできる特殊な能力を持つ大学生、斉藤八雲の活躍。 凝った謎解きとストーリー展開、シンプルな囲み舞台、 和風ロック音楽、場所と時間をめまぐるしく変わる場面転換も面白い。
公演時に見ましたが、内容が重過ぎず、さまざまな事件の背景も描いていて感動できる、 良い意味で、ライト・ノベル独特の雰囲気をそのままに舞台化した感じ。 若い俳優さん中心の、若々しい軽快な感じがとてもいい。
別府あゆみさん(「魔法戦隊マジレンジャー」出身)目当てでしたが、 姉妹二役、さらに霊が乗り移ったときと、さまざまな表情で好演。 他に、大久保綾乃さんは、鴻上尚史主宰の虚構の劇団に所属、 同劇団公演「グローブ・ジャングル」他に出演している好きな女優さんです。
来年の続編も期待しています。
主人公・闇己は、布椎家のしきたりにより闇をまとい、業を背負う。 そんな中で、年齢も育ちも違う親友・七地と出会い、闇己は少しずつ変わっていきます。 闇己ははじめ七地のことをただの「ガキっぽいけど利用価値のあるやつ」くらいにしか思っていません(七地は「友達だ」と思っているのですが……かわいそうな七地)。しかし、この巻までの闇己は、七地と出会ったころと、少しずつではありますが、確実に変化していきます。 この巻では、闇己にとっての七地の役割、闇己が闇に染まりきってしまわないようにつなぎとめておく力強い光としての七地を闇己自身が自覚することになります。 強い人間の、強いゆえの脆さ。光の中に立つからこその明瞭な影。 それをカバーするのが、七地の役割なのです。 やはり、「持つべきものは友」ということなのでしょう。
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