生活苦のため、女手一つで育ててくれていたお母さんの元から祖母の家に預けられたのは、著者が8歳のときでした。
ばあちゃんの元でもっと貧乏になった生活の変わりようを、著者は「ワンランク上のド貧乏になってしまった」と表現しています。「ワンランク下」ではなく「ワンランク上」と言うことができたのも、ばあちゃんのおかげです。ばあちゃんは貧乏にくじけない、底抜けに明るい人でした。
なにしろ、「そのうち金持ちになったらいいねー」という明広少年に、
「貧乏には暗い貧乏と明るい貧乏がある。
うちは明るい貧乏だからよか」
と言い切るばあちゃんです。
明広少年が学校から帰ってきて、
「ばあちゃん、腹へった!」
と言えば、
「気のせいや」
と返し、夜中にお腹がすいて
「やっぱり、お腹減った」
と揺り起こすと、
「夢や」
と言われてしまいました。
こんなに明るいばあちゃんですから、学校の先生も地域の人たちも、みんなで応援してくれます。
崩れてもいない豆腐を疵物扱いで安く売ってくれる豆腐売りのおじさん、治療費を受け取らないお医者さん、毎年の運動会に「お腹の調子が悪いから、弁当を交換してくれ」と言ってくれる先生。
こんなエピソードを続けて読まされると、思わず目頭が熱くなります。明るい貧乏の話を読んでいて、何で涙が出るんでしょう……。
ばあちゃんの笑顔は、亡くなった今も、みんなの心に燦然と輝いています。今でも親戚一同が集まると、必ずばあちゃんの話で盛り上がり、とうとう「ばあちゃん生誕百年」を記念した大宴会まで開いてしまった、とのこと。
著者は、最後に、
ばあちゃんのような生き方こそ、
「いい人生だった」と言うのだと思う。
と書いています。
笑って笑って、ホロリとしてしまう。心の汚れが洗い流されるような一書でした。
エントリー機としてはとても良いと思います。E-30に近い性能、E-420に近い携帯性があり、アートフィルター等もあり非常に個性的です。完成度ではEOS KISS X3が高く、個性ではE-620が秀でているように思えます。
・小型で携帯性にとても優れています。
・バリアングルが重宝します。
・キットレンズが素晴らしく、特に望遠ズームがコンパクトで扱いやすい良いレンズです。
・ダスト対策が良くできていて、アウトドアでのレンズ交換も不安がありません。
ツインレンズ,ビューファインダー付きのキットを購入しました。初めて手にした感想は,ボディはバッチリ,レンズはガッカリでした。金属製でつくりもいいボディに対して,レンズはプラスチック外装(レンズは金属の枠にマウントということです)で軽く安っぽいです。ギャップに戸惑いました。ズームレンズは沈胴式のため,ロックを解除して繰り出さないといけません。試しに撮影しましたが,操作性はまさにOLYMPUSのコンデジです。マニュアルでの操作性は決してよいとはいえません。しかし,フルオートとなるととても使いやすく,写りも申し分ありません。本格デジ一として考えると物足りなく,高級コンデジと考えると大満足です。星一つマイナスは,この値段だったら,レンズも金属外装にして欲しかったこと,現時点でマイクロフォーサーズの望遠ズームがないことくらいです。あと,見てのとおりストロボ内蔵ではありませんので,外付けのストロボが必要です。お散歩カメラとしては星6個。これから活躍しそうです。
追記(2009/07/20)高感度撮影とAFは弱点
実際に使ってみましたが,ISO800を超える高感度撮影では,かなりのノイズが出ます。仕事の記録で使ってみましたが,ちょっと暗めの室内では,ISOAUTOに設定するとISO2500になります。このくらいになると白いドット状のノイズが現れ,コントラストも低下します。実用上はISO800までと思います。また,AFも迷う場面が多いです。iAUTOに設定しても顔認識が機能しない場面が多いです。ISO200〜400までではノイズも気になりませんが,AFの弱さは要改善です。
追記(2009/08/19)マウントアダプタを使うとおもしろい
いつもカバンに入れて持ち歩き,使用していますが,高感度撮影時のノイズとAFの弱さは相変わらずです。マイクロフォーサーズのレンズラインナップの少なさを補うため,宮本製作所のマウントアダプタを購入しました。手持ちのPENTAXレンズを装着して撮影しましたが,明るいレンズを使うことで,ISO200前後で撮影することができます。もちろん,AFや自動絞りは働きませんが,MF撮影モードにすると,選択した部分を拡大できますので,MFのピント合わせもやりやすいです。マウントアダプタでMFレンズを使ってじっくり撮るというのも楽しいですよ。
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