第1部〜第3部の「Stand Alone」が出揃ったところで私の個人的な感想は以下の通りです。
第1部:サラ・ブライトマン
やはり一番好きですね。サラの歌は「美しい」というより「可愛い」。
最初の「♪ちいさな・・」を聴くだけで思わず手を止めて聴き入ってしまう。
「聴く」と言うより脳に直接作用するような感じです。
そして最後の歌詞「〜♪雲を目指し」の声を止める瞬間のサラのセクシーな吐息・・・
煩悩にまみれ果てた男にはもうたまらんですよ〜
第2部:森 麻季
当然サラの歌だと思っていたのに、当初がっかりした。
しかし耳が慣れてくるとオペラ風の声の伸ばし方にも違和感が無くなりました。
彼女はこれがいいと思います。西洋を見つめる第2部のドラマの展開にも沿っている。
全く個人的な事ですが、彼女のアルバムを聴いているとふっと母の声を思い出す瞬間がある。
アルバムで数か所、今のは正に子供の時に聴いた母の声だと思える瞬間がある。
それは瞬く間に過ぎ去ってしまうが・・・ これは森 麻季さんだけです。
優雅さと芯の強さ、鍛え上げた詰んだ目肌と美しい刃文。
彼女の歌には磨き抜かれた日本刀の様な美しさとそれを手にとって鑑賞する時の心地よい緊張感がある。
サラの歌とは全く違った魅力がある。
第3部:久石 麻衣
最初はずっこけた。そこで何度か聴きなおしていると、とことん譜面に忠実で素直な
素人風の少女の様な歌唱にも慣れてくる。もちろんサラや森 麻季とは比べものにならない。
大人と子供以上の差がある。出だしはいい感じだが後半は確かに良くない。期待はずれの感はある。
だからと言って、他のレビュアーさんの様にアルバム全体を否定するほど醜悪な感じはしない。
無色・無味・無臭と言った方がいいかも知れない。
CDの解説書によるとチーフ・プロデューサーの藤澤浩一氏がわがままを言って麻衣さん
に歌ってもらったと記載されている。もしそれが真実なら余り久石 譲をこき下ろすのは
いかがなものかと思う。
私の個人的な思いとしては、第1部〜第3部まで全てサラの最初の主題歌一本で通して欲しかった。
他の歌手の歌はボーナストラックに収録しておく方が良かったのではないか。
ドラマの主題歌・歌手はよほどの事情がない限り替えるべきではない。
さて、第3部のアルバム全体について、新曲が13曲、第1部と第2部の未収録曲6曲、
ボーナストラック2曲、全部で21曲、時間は約72分。
第3部のサウンドはやはり戦争シーンをイメージする曲が多いです。
第2部のCDに未収録だった曲「獣たちの宴」が収録されています。
深く沈んだ邪気と妖気に満ちたサウンドで、少しメタルの匂いがして好きです。
同じく第2部から涙涙の「赤い花」が収録されています。これもいいです。
ボーナストラックのM20は「Stand Alone with Piano」
久石譲のピアノ伴奏とサラのVocalise、これは第1部と第2部にも収録されており、
ご存じの方も多いと思いますが、まさに至高の「Stand Alone」なのだと思います。
(個人的にはサラが日本語で歌う第1部の「Stand Alone」はもっと好きです)
最後のM21「Saka No Ue No Kumo」は 葛藤、争い、別れなどをイメージするパート
を中間部に配したStand Alone、後半はマーチ風で打楽器も入ってきて盛り上がります。
11分24秒、最も長尺で最終部をしめくくるにふさわしい曲です。聴き終えた満足感もあります。
テーマ曲欲しさに購入しましたが、これは凄いアルバムです。
明治をイメージしたアルバムとしては最高なんじゃないでしょうか。
全体的なイメージは、どこまでも高く揚がる青空と雲です。
富国強兵の歩みあり、青雲の志あり、どこか眠い田舎あり、
疾風怒濤の青春あり、高揚の影に隠された闇あり・・・
その総てを美しいテーマ曲がまとめ、引き締めてくれます。
仕事前に聴くと気合が入ります!!
やっぱりレトロな時代を作曲すると久石さんは凄いです。
テーマ曲以外にお勧めの曲はシュトゥルム・ウント・ドラングなイメージな“青春”。
全曲捨て曲一切無し!!お勧め。
毎回ナレーションに有る様に、東洋の小さい、小さい島国が「明治維新」をやり遂げ、帝国主義全盛期、弱肉強食の世界に船出する。本当に日本が欧米列強の植民地、あるいは支配下にならなかったのは、奇跡。「農業と生糸しか産業らしい産業の無かった小さい、小さい国、日本」もっとも遅れて来た帝国主義国家、日本。そんな日本が日露戦争に奇跡的に勝利する。
もし日露戦争に敗れていたら、中国東北部(満州)から朝鮮半島は事実上ロシアの植民地となり、日本は巨額の賠償金を請求され、国家は破綻していたでしょう。樺太・千島の主権放棄は勿論、負け方次第では北海道の一部、または全部をロシアに割譲する、といった事態にもなったかもしれません。
またロシア革命は起きなかったかもしれない。
国家としての富の蓄積が無い日本がロシアとの大戦争を戦えたのは、「日英同盟」という、これまた奇跡としか言えない、大英帝国との対等の軍事同盟を有していた事による。ロスチャイルドを初めとする、ユダヤ系の英国金融資本が日本の国債を引き受けて呉れた。当時の世界の位置関係を冷静に勘案すれば「有り得ない奇跡」であった。
今の日本が失ったものはこうした「人間としての自尊心、矜持」ではなかろうか?
我々はもう一度、我々の足元をしっかり見詰め直さねばならないのではないだろうか?
「坂の上の雲」を見つめて、ただひたすらに坂道を登って行った時代。
もう一度、そんな時代が日本に来る事が有るのだろうか?
「坂の上の雲」を観ながら、明治という時代を精一杯生きていた人々の精神世界を
少し羨ましく、また健気にも感じました。
森麻紀さんのCD「アヴェ・マリア」を聴いていますと、見事なコロラトゥーラ歌唱、澄み通る透明感のある美声に感心させられます。
好きであるコロラトゥーラ・ソプラノのエディト・マティス(Edith Mathis)の後を継ぐ歌手として良いのでは無いかと思っています。
エディト・マティスも美人顔でしたが、森麻紀さんも気品のある美人顔、1963年のベーム初来日時に「フィガロの結婚」でケルビーノを演じてその愛らしい舞台姿が評判となったマティスを彷彿とさせます。
マティスも既に70才を越えているので、後継者とぴったり、森麻紀さんのバッハ・カンタータにも期待する処大きいものがあります。
彼女が今回のCD解説に、「聖書の言葉やお祈りは、キリスト教徒だけのためではなく、全ての人の為にあります。困難な時にも、母の様な大きな愛をもってマリア様が見守って下さる。音楽もマリア様のように、すべての人を幸せにする為にあるのだと信じています」と挨拶文を書いていますが、この様な真摯で奥床しいのも麻紀さんの魅力でもあります。
かなりメディア露出度の高い、28サンチ榴弾砲の1/35のプラスチックモデルです。日本では映画やドラマ、逸話などで事欠かない兵器の一つといえるでしょう。
キット本体としては、砲台を旋回させるためのハンドルからギアまでがしっかりと連動して動く、というのが新鮮でした。逆に言うと、ヤスリがけをしすぎると歯車同士がスカスカになり、処理が甘いと回転しないという難点があります。不用意にハンドルが動いて破損することもあるので、場合によっては固定化するのもアリでしょう。 ギアの支柱やハンドル部分に関しても、遊ぶ方は真鍮線などに置き換えた方が無難です。太さがあるのでキットのままでも問題はないと思いますが、パーティングラインの処理の面から真円を出すための作業が厄介だからです。 この太さになると砲身が左右分割だと難易度が上がりますが、スライドで一発だしらしく一体成形なのが嬉しいところ。ライフリングは三分割のプラスチックで表現されています。気になる隙間が生まれますので、パテなどで修正する必要があります。 また、細かいですがライフリングと砲身にできる段差は実物と違います。砲口部分はいったん平面に加工したあと、私は塗装でライフリングと砲身に塗り分けました。だいたい厚さ比で1:1で正しいと思いますが、考証なしなので正確性はありません。
オマケに乃木希典も付属していますが、ディティールはともかく雰囲気はあります。野戦ではなく式典使用なので、このキットとジオラマとして組み合わせるのは難しいかもしれませんが。 個人的な意見としては、総合的には通常版の方が良いと思います。キットとは直接関係ありませんが、有名な高荷義之氏が箱絵を担当している分、限定版よりも豪華だからです。
総合的には通常版と変わりはないので、28サンチ砲が欲しい方はこちらでも構わないと思います。
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