アイドル、冴木洋子の生涯
どうしてくれよう、落ち着いてTVを観るのが今日は難しい。
真実か誇張かは、「小説」なのだからどうでもいいが、とにかくキツイ内容には変わりない。
「踏み込んではいけないところに、踏み込んでしまったんです……。」
踏み込んではいけないところ、とは本当は何だったのか。それが分るラストは、愕然となった。
芸能人でも一般人でも、人の事なんて皆分らない。そう突き付けられた時に、反論する術を持っていたはずなのに、今日は沈黙するしかない。
それでも、底から這いずり上がろうという何かが感じられるのも、又事実。松野さんの本ですから。
芸人失格 (幻冬舎文庫)
ABブラザースの松野氏が書いた、というより書き綴った本。芸能界の汚いところ、そして苦労が文面から伝わってきます。最初読んだときは文章もそれほど面白くないのですが、彼の境遇だったり、どうしてこうなったかということが力強くてどんどん惹かれていってしまいます。若手芸人でやめるひとも多いですし、テレビをみて、この本そのままの人もきっといるだろうと思うと大変な職業だということがわかりますし、ネタという呪縛、コンビの片割れの志向の違い、かなり痛いですね。片割れの現在の売れっ子ぶりをみると不条理だよなと感じます、また読後、芸人さんをちょっと斜めに見るようになりました。