ベスト・クラシック100 2
価格は同じクラシック系では3000円と平凡だが、6枚組は想像していたよりもボリュームが多い。
クラシックにこだわりのある人はこの選曲は許せないかもしれないが、それ以外の人なら楽しむことができるだろう。
6枚のCDはそれぞれ異なるコンセプトで選曲されているので自分が好きな曲調を選んで楽しむことができる。
さまざまな音楽家や楽団の曲が収録されているので、自分に合うものを探しているときには便利な1枚。
このCDで幅広くクラシック音楽を聴いてみて、もし気に入った作曲家がいれば次はその作曲家の音楽を買って深く掘り下げてみるというのも良い。
クラシック音楽に興味を持っているが、何から聴いたらいいか分からないという方にもおすすめする。
自分のお気に入りの1曲を探すことができれば、生涯の友として長くつき合うことができるので幅広く聴くのは悪くないと思う。
モーツァルト:クラリネット五重奏曲
数あるモーツァルトの中でも名曲中の名曲。聴いていると天国にいるような気分になれる。当時カラヤンからベルリン・フィルの首席に誘われ仮採用となったが、カラヤンとベルリン・フィルのいざこざに巻き込まれ、半年で退団の憂き目にあい話題となった。カラヤンの伝記によると、まだ若かったマイヤーはベルリン・フィルの重鎮達からさんざん嫌がらせを受け、演奏できない状態まで追いつめられていたとか。天下のベルリン・フィルでもイジメとかあるんだな。
演奏はピカイチ。マイヤーは柔らかい音でモーツァルトが晩年に到達した境地を現してくれる。後に再録音しているがそっちは未聴。
ブラームス:クラリネット五重奏曲、他
「歌」とアンサンブルのセンスのないザビーネ・マイヤーを相手にしたアルバン・ベルク四重奏団の苦闘の記録。終楽章に向って確かに感じられる「熱」は、むしろ四重奏団の連中がやけくそになっているというふうに感じられます。したがって、間違いなく「スリリング」ではあっても、「完璧」などとはほど遠い演奏です。
これに対して、弦楽五重奏のほうは、文句なしの名演です。そのためだけにでも購入の価値はあると思います。