黙祷の時間 (新潮クレスト・ブックス)
82歳にしてこのような恋愛小説の書けるレンツというドイツ人作家の
感性の素晴らしさを感じた。ギムナジウムの高校生が20代前半(?)
の英語教師に憧れ、恋をする心理が、みずみずしく、控えめで抑えた筆
致で描かれている。二人が愛し合う場面もそれだけに美しく余韻が残る。
これほどの古典的な愛の姿を描ける作家がドイツにいることが驚異だ。
松永さんの翻訳もすばらしい。レンツやシュリンクの木彫りのような
、簡潔な文体を日本語によく移し変え、原文の味わいをそのままに感じさせてくれる。
デッカ:ドイツ行進曲
だいぶ以前に買ったものですが、その時は解説書の印刷が間に合わないとかで、後日送付するということになっていました。
すっかり忘れていたのですが、その後解説書が完成し、送付があったということを知り、ワーナーに問い合わせたところ、古い話なのでわからないと門前払いでした。
ということで解説書なしなのですが、中身はドイツ行進曲ファンならぜひ持っておきたい堂々とした素晴らしいものです。