サテリコン [DVD]
サテリコン[SATYRICON]は1969年の作品ですから、1920年01月20日生まれのフェデリコ・フェリーニが49歳の作品であり大作なんですね。原案・脚本も勿論のこと、フェデリコ・フェリーニ(+ベルナルディーノ・ザッポーニ)が担当していて、油の乗った49歳の巨匠の頭の中はきっと豪華絢爛なカオスそのものだったんでしょうね。カニバリズム有り、同性愛有り、色情狂有り、ソドミー有り(※注…男色や獣姦など、自然に反した性愛。旧約聖書に記された、悪徳の都市ソドムにちなむ称。)、酒池肉林有り、何でもござれの退廃的imageがエンコルピオが出会う数々の数奇な運命として約130分間にFilmに凝縮されており、見応えは充分有りなのですが、取り上げているのが『人間の退廃』そのものなので、単なる巨匠の大作としてご覧になられた方の中には、美味しい料理を食べに行ったら巨大な魚の顔とニラメッコするハメになった感覚で拒否反応をされる方もいらっしゃると思います。しかし、大技ながらも繊細な血管も映画の中には流れておりまして、なかなかドウシテ私などはサイケな気分でこの1本をお薦めしたい気分になったり致します。『財産相続を願うものは、我が屍肉を食え』の遺言はまるで、人間の悲しさや滑稽さを笑い飛ばす絶妙なpasswordのように見え、フェデリコ・フェリーニが云った「映画づくりというのは不気味でグロテスクな仕事だ」という意味が沢山この映画には含まれているんじゃなかろか?とも思った次第です。29インチ以上の大きな画面、2台のスピーカー以上+大音量でご覧になる事も併せてお薦めする次第です。
サテリコン [VHS]
ペトローニウスの原作を完全に換骨奪胎して監督自身の映像作品にしてしまっている映画史上に残る傑作! とくに美術・衣裳および登場人物が素晴らしい。それはひとりダニーロ・ドナーティのコステュームやマキャージュのお陰だけではナイ。同じく彼を起用してもペントハウス社制作の『カリグラ』の出来映えと比較してみれば、その懸隔は一目瞭然であろう。惜しくも転落死を遂げてしまったトリュブァイナ役の女優キャプシーヌの美貌が際立っている。歴史考証は全くいい加減なものだが、それでもなおローマ帝政期のデカダンな雰囲気がよく出た出色の名作と言えるだろう。シネマ・ファンならば、誰しも本作を観るべし、と言いたい。
サテリコン [DVD]
イマイチではないのでしょうか。
お気に入りの「サテュリコン」が映像化されているらしいと最近知り購入したのですが、うーん…。
原作があるものが映像化されると往々にして何かしら不満が出てくるものですが、これは特にがっかりが多かったです。
※特にギトン(映画ではジトーネ)がアスキュルトス(アシルト)についていったっきりエンコルピウス(エンコルピオ)の元に戻らなかったところが残念。
これはもう「サテリコン」という新たな一つの作品だと思ってみたほうがいいですね。 そう見ると映像と音楽はなかなか目を楽しませてくれます。特に秀逸なのは神の子!人間とは思えない美しさと不気味さを兼ね備えた子です。この子を見る為に買ったんだと思うなら惜しくはありません。
しかし総合評価としては☆3です。
ザ・エイジ・オヴ・ネロ~ツアー・エディション
今やブラックメタルだけにとどまらない彼らの音楽(^-^)/
初期のバリバリなブラックも大好きだけど、Volcano以降の音楽性も大好きだ!!
彼らのそういった考ぇ方が分かってなぃブラックメタラーは駄作だとか言ぃそぅだな…。
前作もそぅだけど、リフがいぃ!!何度も聴きたくなる!!来年はジャパンツアーもあるし、これからも頑張ってほしぃ(^O^)/
甘い生活 プレミアムHDマスター版 ブルーレイ [Blu-ray]
表層のにぎやかしとは裏腹に、ただ一人で生きていて、ただ一人で死んでいく人間の哀歓と虚妄をマストロヤンニ扮するトップ屋の寄る辺なき生をつうじて描き出した巨匠の不朽の名作です。
それにしてもこのモンクローム映像に登場する女性たちのなんという美しさ、そして輝かしさよ! あらゆる映画のあらゆるショットの頂点で光り輝いているのが、このフィルムに定着されたアヌーク・エーメやアニタ・エクバーグの銀色の映像です。
夜な夜な繰り返される、甘いどころか、狂気と痛苦に満ちたらんちきパーティの仇花の壮絶さよ。1960年現在のイタリアでこの名監督の胸に宿っていた生と性についてのニヒリズムの深さと絶望は、ほとんど底なし状態にあったのでしょう。パーティが果てて海辺に出た一行の前で不気味に見詰める巨大なエイの碧眼は、おそらくきっとその象徴なのです。
入り江の向こうに朝の光を浴びて立つ少女。その新しい未来からの呼びかけはついにくたびれ果てた主人公の耳に届くことなく、この長大な病める魂の内省録はようやっと幕を下ろすのです。
死んだ魚の眼を見ている死に掛けの人々 蝶人