1回見て、すべての謎がわかったあとで、2回見ると、ファーストシーンから伏線があったんですね。
また、俳優陣の目配せ、「○○先生」というセリフのあとの次のカットに必ず写るある人物という演出など、2回を見ても「こんなに伏線があったんだ」と気づき、楽しめました!特に俳優陣の演技に集中できる吹替え版がお勧めです。
エンド・クレジットを眺めながら思わず拍手喝采したくなり、その後いつまでも余韻に浸れる作品なんて、そうそうあるものじゃないですよね。私にとっては「アンタッチャブル」こそ、そんな傑作の最右翼。最後まで観客を魅了して離さない脚本、格調高いエンニオ・モリコーネの音楽。そして特筆したいのが配役です。 映画の完成度を左右するのは一にも二にもキャスティングというのが私の持論ですが、その意味で本作は絶妙!先ず絵に描いたような善玉のケビン・コスナーが素晴らしい。これだけ人間味溢れる市井のヒーローを演じてしまった後では、幾ら演技の幅を拡げたくとも周囲が許しちゃくれないでしょう(事実、そうなってしまいました)。細君役のパトリシア・クラークソンの清楚な美しさとの相性も最高です。 念願のオスカーをゲットしたショーン・コネリーの老獪さもお見事の一言。見た目はまるでエルトン・ジョンの、チャールズ・マーティン・スミスの飄々さもグッド。とりわけ若き日のアンディ・ガルシアの妖しさは光ります。この後「ゴッドファーザーIII」に抜擢されたのも、ここでの存在感あってこそ?おまけにアル・カポネ役が既に重鎮のロバート・デ・ニーロ。全く、ブライアン・デ・パルマ監督のセンスには無条件降伏です。 前半で大失態を演じた際の「蝶々さん」、騎兵隊とカポネ一味の銃撃戦、そして無声映画の傑作「戦艦ポチョムキン」への乳母車オマージュと、溢れんばかりの名場面。デューク・エリントンの「ムード・インディゴ」が優雅に流れる、禁酒法時代の大都市シカゴに思いを馳せながら、80年代屈指の傑作を堪能して下さい。これぞ本場のエンタテインメント、心から大推薦!
他の芸人さんのページもモチロンありますけど、ブラックマヨネーズがメインで、しかも恐ろしく褒められまくってて、ブラマヨファンとしては気持ちイイ限りです。 因みに、吉田さんのスーツ姿、惚れます。
「立ち読み」も悪くない。と云っても本屋ではない。文春のサイトで本書を開け、「立ち読みできます!」のところをクリックすると、本書の「まえがき」が読めた。新人記者の取材過程の苦労話が述べられているのだが、これが面白くほろ苦い。
さて、本書では34の「事件」を扱っているが、「グリコ・森永事件」、「世田谷一家惨殺事件」から「堺市O157事件」と千差万別である。34もの「事件」を扱っているので詳細内容は望むべくもないが、所謂週刊誌の記事以上のものがあり興味深い。
さて、刑務所から出た人間の再犯率が何故高いのか日頃から思っていたのだが、「私は再犯してしまう」を読むと、謎が解けた。筆者は云う。現在の刑務所のあり方を「タイムカプセル」と呼び、受刑者は服役期間中、たた無為に時を過ごし大人しくしているだけで仮釈が叶うのだ。刑務官という職業は所内の保安にしくじれば責任問題になるが、出所者が人を殺そうが強姦して歩こうが痛みを感じる必要はない。哀しいことだが、受刑者の更正や社会の安全、被害者の痛みまでなかなか関心が向かないと云う。構造的なものにメスを入れないと再犯防止は出来ないのだ。
テレビなどで声高に発言するジャーナリストじゃなく、冒頭の新人記者のような人たちの涙ぐましい取材の結果、読むに耐える記事が生まれるのだなと考えてしまう。
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