映画としては大したことはない。
といってしまうと話が続かないので、
ティーンエイジャーとホラー映画の関わりについて、
少し書いてみたいと思う。
本作もそうだが、ホラー映画の主役に
十代の少年少女が躍り出て来たのは
一体いつ頃のことなのだろうか。
3〜40年代、
ホラー映画の主役は若者ではあっても、
皆成人した大人の男女であり、
未成年者が主役で活躍するホラー映画という
のは聞いたことがない。
ホラーに限らず、映画史そのものを紐解けば、
やはり嚆矢として名を挙げられるのは、
ジェームス・ディーンの「エデンの東」だろう。
この作品が公開されたのが1955年だ。
デイーンとほぼ時を同じくして、
マーロン・ブランドの「乱暴者」が公開される
わけで(ディーン、ブランドともに育ての親が
エリア・カザンという共通点があるのも興味深い)、
一応この年をティーンエイジャー・ムービー
誕生の年と位置づけても良さそうだ。
本作はそれからさらに三年が経過した、
1958年の制作ということになっている。
ちなみに前年の1957年、AIPはティーンエイジ版の
フランケンシュタイン映画、
「怪人フランケンシュタイン・生き返った死体」(
原題はモロ、I was a teenage frankesteinである)
「心霊移植人間」(I was a teenage Werewolf)、
「怪人女ドラキュラ」(Blood of Dracula)
と立て続けに三作、
ティーンエイジ物とホラー物を合体させるという
試みを行っている。
いずれも成功作とはいえないが、
映画史的には興味深い現象ではないだろうか。
さらに面白いのは、この現象は60年代以降も続き、
バート・'T・ゴードンの「巨人の村」や
70年代以降のいわゆるアメリカン・モダン・ホラーにも
受け継がれて行くという点である。
「悪魔のいけにえ」「ハロウィン」「13日の金曜日」「エルム街の悪夢」など、
大ヒットし、シリーズ化された作品でも襲われる側の人間は
本作と同じ、十代の若者たちであった。
ただ、これがハマー・フィルムの大スターであった
ピーター・カッシングやクリストファー・リーのような
大人のスター俳優を生み出す障害にはなったかも知れない(
ドナルド・プレザンスとジェフリー・コームス、
ロバート・イングランドを除く)。
・・・というようなことを本作を観ながら、
つらつら考えてしまった。
作品自体の評価は二つ星で充分と思うが、
メーカーへのさらなる期待を込めて、
三つとさせていただきます。
1.ミイラ怪人の呪い ハマーのミイラ怪人物3作目。 ハマー怪物役者の一人、エディ・パウエル演じるミイラ怪人が目覚めるシーンが特に怖い。 神経質な細身の美貌に不似合いな巨乳をもつマギー・キンバリー、英国版山村聡とでもいうべきジョン・フィリップスの利己的な俗物性、一番頼りになりそうなアンドレィ・モレル教授の意外な顛末もインパクト充分でした。 マイケル・リッパーが小心者のロングバロー役でハマー出演作屈指の好演を見せています。 ハマーの顔、ピーター・カッシングが冒頭シーンのナレーションでのみ参加。 家庭的雰囲気でハマーカラーに大いに貢献していた自前のブレイ・スタジオ最後の作品でもあります。 2.悪魔の花嫁 イギリスの諜報員〜黒魔術物の国民的作家だったデニス・ウィートリー(ホイートリー)作「黒魔団」の映画化企画を自身がハマーに持ち込み主演したクリストファー・リーお気に入りの作品。 1930年代のイギリスを舞台に正邪の魔術師達の戦いを描いており、特撮や性急な導入部に弱みが有る物の、後の日本のオカルト作品への強い影響(「エコエコアザラク」と言う呪文が唱えられている!)を感じさせるウィートリーの作風を俳優の演技中心に撮ったテレンス・フィッシャー監督の手腕とドラマチックなジェームズ・バーナードのスコア、そして、堂々たる風格で、主人公の公爵を演じたリーが実に良く、終盤の魔法陣内の攻防もBOX内では本作のみ導入された5.1chの音声がスリルを盛り上げて居ます。 いつもテンポが良いフィッシャー監督としても端折り過ぎの導入部は、英国では誰もが知っている作家作品の映画化だからなのでしょうか。 単発で終わってしまったのが残念な作品。 3.恐怖の雪男 未だハマーがホラーに本腰を入れる前の過渡期的作品です。 秘境探検物で、後にハマーの屋台骨を背負うカッシングと、アメリカの渋い俳優、フォレスト・タッカーを招いて主演させています。 監督ヴァル・ゲスト、脚本ナイジェル・ニ―ルと言ったBBCのSFドラマからハマーに関わった二人のコメンタリーは戦前から50年代半ばにかけての貴重な英国映画事情も含めて聴き所満載です。 50年代終盤としては直截な描写で有名なハマーが表題の雪男をはっきり見せない技法を使用した珍しい作品です。 映像特典は解説、スタッフ&キャスト紹介、フォト・ギャラリー、予告編以外では、作品毎にTVで放映された名場面集「World of Hammer」が 1には「MUMMIES,WEREWOLVES & THE LIVING DEAD」 2には「HAMMER STARS:CHRISTOPHER LEE」 3には「HAMMER STARS:PETER CUSHING」 各々に収められて居ます。
収録作の知名度は高く有りませんが、粒揃いで見応えの有るBOXでした。
造形的には文句のつけどころは無いと思います。 お顔はもちろん、指やコートもシンプルながら丁寧にできており、眼鏡にもきちんと透明度の高い板が張ってあります。 特に顎のライン(先の尖っていない人間的な形)が好み。原作がそうなので、当たり前といえばそうですが。
しかしこのフィギュアで一番良い点は表情だと個人的には思います。 一見、穏やかな口元と目元でとても優しそうですが、角度を変えるとどこかキリッとしていて、とても雪男らしいと思います。 わざとらしい笑顔でも、任務中の険しい顔でもない、ある意味自然な表情。
ただ塗装は少々荒いところも。私のものは服と髪に少々色飛びがありましたが、さして気にならない色や大きさだったので許容範囲でした。 くじ景品なので、個体差は大きいかもしれません。 不思議だったのは、髪の不思議なグラデーション。前髪は黒いんですが、てっぺんから後頭部にかけては焦げ茶色です。 見ている限りとくに違和感は感じませんが、どういう意図なのかな?と思います。
塗りの点で−☆1つしましたが、総合的にとても良いフィギュアだと思います。
つい表紙に釣られて買ってはみたのですが、…大絶賛します!
しっかり各キャラの話も入っていて、是非次巻も出してほしいと感じる作品に仕上がっていました。
漫画では味わえないキャラの心情などが小説では表現できるので、更に踏み込んで青エクの世界に入ることができます。
やはり青エクというのは、ギャグ調を忘れないところですね、話の合間に取り込んでくるものや、その話の大半がギャグのものもありました、しかしそこが良い点ですね。
ところどころの挿絵も相俟って総評してかなり出来の高い作品です。
|