共産国家では、国民は監視する側とされる側に二分される。監視される側は、カンボジアが典型だが、虐殺されることもある。殺されないだけ、生きていけるだけ幸せという状況が待っている。こうした狂気の国家は、ソ連から始まり、中国、北朝鮮へと続く訳だが、そうした国で作家がどういう運命を辿るのか、一種の典型例としてこの本は教えてくれる。今もなお、キューバや北朝鮮では国民が奴隷労働させられているのか、と考えると、一人の体験談だが、読後感は余りにも重い。
Jデップのボンボンちゃんが可愛い。バッチリ化粧でオカマ役をしたJデップを見るだけでも価値有りですよ。
読んだあと、一体この本は何だったのだろう、と思う。 胸が締め付けられるような感覚。夜明け前は夜ではなく、夜よりも濃い闇の中なのかもしれない。
美しい海、生きている悦びを味わった故郷。しかしカストロの独裁によって祖国に踏みにじられた青春とその才能。 とても辛い人生を書きながら、アレナスの言葉は読む者に弾けるような感動を与えます。キューバという国がアレナスの感性を育て、苦しめた。読む者に自由というものを考えさせる最高の自伝です。この感動は読まないとわからない。アレナスを知ること、とても貴重な体験になるに違いありません。
主演のハビエル・バルデムが、アカデミー主演男優賞候補になり話題になった作品。
時代は、キューバ革命前から描かれる。
同性愛の作家が、カストロ政権下で迫害と弾圧を受けつつ、自由を求めて亡命する。
自由って何だろう?と考えさせられた作品だが、決して重くはない。
人が人を思う気持ちは止められないもの。
肉体は滅びても、思想は滅びないもの。
共演者として、J・デップが二役で登場するのが見所。
取り調べを行う軍服姿が凛々しい美形の将校、あっと驚くような女装のボンボンちゃん。
J・デップの美しさを再確認できるような二役だった。
無修正でオヤっと驚くような水中シーンあり。
浜辺で語られる「ゲイ」の種類のうんちくが面白い。
万人受けは難しそうだが、J・デップファンを含め一見の価値がありそうな作品。
キューバ革命、カストロ政権をちょっと違う角度から捉えていて、興味深い。
「自由」を求めた末に得たものは・・皮肉。
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