私がきっこさんに感じたイメージは「気が小さい」でも「がらっぱちが強い」そして「非常に強いバリアを感じる」でした。
それが「R」を読んでやっぱりそうだったんだ。と。
特に恋愛遍歴の最後のくだりで、人間不信に陥った話が出てきたのですが、きっとこれが私の感じた「バリア」なのかも知れないと思いました。
その他「心の中の実験君」「猫の恩返し」「身勝手な嫌煙者」は読んでいて感心させられたり、笑ったり。驚いたり。
ただ1つ・・・。
「心の美しさ」だけは共感できませんでした。
何故ならば、きっこさんがそんなに心の美しい人だとは思えないからです。
嫌いな相手に対して「気持ち悪い」と吐き捨てる。
著名人のそっくりさんをブログに貼りつける。
一発ギャグを貼り付ける。と、余りにも悪ふざけが目立つからです。
そんな人が心の美しさを語っても説得力が無いと思いました。
全体的に内容はとても充実していて楽しく読むことが出来ましたが、「心の美しさ」は共感できない部分として、星は4つです。
新進気鋭の作家たちのようですが、個性がバラバラでとても面白いです! 一人の作家が書いた短編集よりも、オムニバスの方が面白いですね。 次回作が読んでみたいです。
最初に言っておきたいのは、積極的な「裁判員制度」導入論者の著した書籍であるといことを前提にして読んだらよいということである。 「裁判員制度」について国民がどう考えているかについてデ−タ−を集めて分析しているが、それの基礎となったものが東京におけるものである。しかし、「裁判員」になる者は全国津々浦々から選定された者で東京都民のように意識が高いものばかりではない。何でデ−タ−を東京都民に限ったか意味がわからない。次いで、東京区部、名古屋市区部、福島市の住民からデ−タ−を集めて「裁判員の法的知識と心理学的知識」を分析しているが、これも同じことが言える。 つまり、デ−タ−としては何の意味もないということである。こうしたことから149頁までは読み飛ばした方がよい。 この書籍で意味があるものといえば、160頁以下の「評議についての裁判官と裁判員の発言量」の分析からである。ここでは、裁判の帰趨を決する「評議」のあり方への模索が語られている。これは「裁判員制度」にとってとても重要なことであって、この分析は読み応えがある。
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