艦船模型は1年に2〜3隻作るかどうかの私の感想です。
この「1/350 利根」と同じような時期に発売された某F社の利根の1/700キットはパーツ分割が細かすぎて, 個々の部品の中にはあまりにも小さいものがあり,その小さい部品同士で接着するものもあるなど, ピンセットを使っても組み立てられなかった箇所が多々ありました。
なので,メーカーと縮尺が違うとはいえ,このキットは大丈夫なんだろうか? と心配していたのですが, 部品数は1/700キットに比べて当然ながら増えたものの,部品が小さすぎるといった印象は予想ほどでは ありませんでした。そういう意味では組み立てやすかったです。 (といいつつも,30個近くある双眼鏡パーツは私には細かすぎて,半数くらいはピンセットで弾いてなくして しまって取り付けられませんでしたが。 まあ,でも,艦船模型の作成に慣れている人なら余裕で扱えると思います)。
この利根はポリキャップ部品が使われていて,主砲や高角砲,カタパルト,魚雷発射管,艦橋の最上部の測距儀, 方位盤射撃塔が水平旋回します。
更に主砲の砲身もポリキャップ利用の差し替え方式になっていて,完成後でも水平バージョンと高仰角バージョンの うちのどちらでも好きなほうを自由に選べられるようになっています。
これで,もし航空機運搬軌条のエッチングパーツがあれば文句なしでしたが,それを補って余りあるキットの 組み立て易さや完成時のスタイルの良さ,完成後のプレイバリューの良さ故に満点の星5つとさせて頂きます。
本書の主人公池田武邦氏は、超高層ビル群の設計を手がけた著名な建築家だが、戦争中は兵学校卒の士官として軽巡洋艦矢矧に乗り組み、マリアナ沖海戦、レイテ沖海戦、沖縄海上特攻に従軍した。終戦時、大尉。この階級で今もこれらの海戦の体験談を語れる人はもう本当に少ないはずだ。
兵学校での生活、海軍、海戦での体験がつづられ、戦記ファンならおなじみの話もあるが、池田本人ならではの体験(例えば、卒業後、父の海兵同期の嶋田海相、永野軍令部総長に面会した話など)も多く、歴史の証言的な内容も含んでいて興味深い。
また、戦争だけでなく、池田の戦後の活躍と、その活躍にもかかわらず、今では近代建築を否定し茅葺きの家に住むに至った心境の変化、その心境の変化にあの戦争がどう影響しているか、などがつづられていて、通り一遍の戦記ではない。著者は新聞記者。池田ほか登場させる軍人たちの姿を通して、現代日本人に問いかけ、訴えたいことがあるのは明らかだ。
池田が団長となって行った大和、矢矧などの第2艦隊の洋上慰霊にもページがさかれている。
池田は「本当の慰霊」という言葉を使っていた。終戦から60年以上がたち、戦後の世代がどのように戦没者の慰霊を引き継いでいくか、そのやり方を見つける上でも参考になる。考えさせられる。
「最初は勝ってやるからあとは講和をたのむぞ!」といった感じて山本五十六が率いた連合艦隊。宣戦布告がうまく届かなかったとか、予想外に勝って後戻りできなくなったとか、本人が戦死されたりしたのがよくなかった。終戦時には長門っちと駆逐艦少々ぐらいしか残らなかった。いつどこでも内部統制とリーダーの強い意志は大事です。
この号の艦船一覧を見ると海軍を運営するのは本当に大変だなと思う。戦闘艦以外にも補給艦や艦載機なども要る。一覧に出てこないような民間から輸送船も山ほどあったに違いない。これらがほとんど沈んでしまったというのはもったいないなどと思うよりも乗られていた海兵さんのことを思うと切ないです。
「萌えよ戦車学校」も今回はサイパン戦車戦で日本軍コテンパン編となっています。こちらも切ない。
購入前の当書の紹介で「サバゲやろうよ!」というのが有りましたのでたのしみにしていました。ですが今回は準備まで。昔電動ガンをもって山を走り回っていたころの記憶がうずく。最近のサバゲ事情にも疎いので今後期待したいです。
◆マメ知識◆
大日本帝国海軍の艦船は以下のような命名基準となっている。※例外あり
何かわかれば大体の艦種が判断できます。
戦艦:日本のかつての国の名前
大和、武蔵、長門など
重巡洋艦:山の名前
高尾、青葉、妙高など
軽巡洋艦:河川の名前
阿武隈、天竜、長良など
駆逐艦:気象状況
雪風、吹雪、陽炎など
航空母艦:空を飛ぶ架空の動物
蒼龍、飛龍、翔鶴など
他の艦種からの改造であるため例外→信濃、加賀、赤城など
潜水艦:ひみつだから?
大きい順にイ、ロ、ハなど
アオシマ 1/700 練習巡洋艦 鹿島のリニュアールです。ディテールが細かいところまで綺麗にシャープに造形されていて好感触です。艦橋の窓がは透明のパーツで出来ています。Wパ−ツが付属してます。甲板は分割してありますが、 船体は一体成型です。
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