待ってました、DVDBOX。何度みても痛快なこの作品、イヤー最高です。ハッスルせざるを得ません。この調子で「日本一シリーズ」も再発を乞う!!
植木さんてのは一体何星人なんだろうね?この地球の極小の島国に、とんでもないモンスターが居る事を、もっとニッポンの人達は理解した方がイイと思うよー。最早モノノケだよ!腰砕けに、イィーッヒッヒッヒッ!と笑った事の無いそこのあなた。見てみなさいよーこのデタラメさ加減を。勇気リンリン。アナーキーに、楽しくなるよっほぉーぉーんっ!
初めて出会ったのは8年前。クレイジーキャッツの音楽センスに驚かされるばかりか、曲にあわせた振り付けに「まるで打ち上げ花火を始めてみた子供」のように感動しました。あれは誰が振付けたのでしょう?今でも時々「もしも10億円あったなら・・」を思い出しては、もう一度ビデオを見たい。我が物にしたいと願っています。
坪島 孝監督が憧れた映画・『エノケンの頑張り戦術』を、現代的にして東宝クレージー映画的にリアレンジしたもの。
先祖代々に対立を続けてきた猿飛と犬丸が、各自が勤める家電メーカーの社員として対立をするが・・・。 特殊な立体テレビをめぐり2人は珍対決を披露し抱腹絶倒の活躍をしてくれるが、この映画の本質は終盤からラストシーン。
2人は残酷な手段で会社(=社会)に裏切られ、初めて自我に目覚める。先の先祖の対決も、ほとんど互いの自己満足に過ぎず歴史も変えられない。特に豪族同士の対決は、2人の上を行き「漁夫の利」を得ようとする悪人が暗躍していたのかもしれない。
エンドシーンは「おいおい」と来てしまうが、ヒロイン達の総括の台詞は正に正論(裏切った会社も同じ事をしたが、根本的なやり方が間違っていた)。それだけに、喝采をうけられる結末だろう。
コツをつかんできた坪島監督の手腕も、エンドシーン〔現在では絶対に撮影不可能!〕等で卓越さを披露。先の『クレージー大作戦』で出合った人見 明氏の起用等、古澤憲吾監督の影響がよい意味で出てきている。
もし自我に目覚めたシーンの台詞がこのように聞こえたら、あなたにとっては不朽の名作になるだろう。 「ヤーイ 俺達の運命の対立をいいように利用した社会と歴史 覚えてろ!」 「俺達の運命の対立で甘い汁がいつまでも楽して吸えると思ったら大間違いだぞっ」 「そう!」・「うん!」 【俺達は運命に負けるもんか!!】
最近、邦画の評価が高いですが、クレージー全盛期にはとても足元にも及びません。日本に活力のあった1960年代の良さが伝わってくる納得の1冊です。
|