この本の著者の向井欄先生は「労働者側の立場から」と謙遜して本誌では述べておりますが、「労働者を蔑ろにすると大変な事になりますよ!」と事業主に語りかけているかの様な、「大変、わかりやすい事例」が各項目の要所要所に取り込まれており、決して「現場の労働者」を疎かにしていない(むしろ、「大事に接しなさい!」と言っている様にも感じる。)記述はとても好感が持てます。また、「です・ます調」で丁寧に読者に話しかける様な柔らかな文面には「事業主にキツく当るのも”愛の鞭”なんだなぁ・・・・。」と思わせてくれる。そんな心温まる書籍でもあります!これから「労働法」を学ぶ者にとっては「21世紀における労働法の道しるべ」となり、この分野の担当者にとっても「痒い所に手が届く便利ツール」としても使える「最高の良書」と言えます。法律の中でも最も難しく厄介な「労働法」を学ぶ者・再確認する者には、きっと「あってよかった!」と思わせてくれる事。間違いなしです!!
通販新聞2008年7月17日号の一面の記事「本紙、前編集長渡部友絵氏を解雇」という記事で紹介されていた問題の書です。
といっても、通販業界をこれから理解しようという方にはとても判りやすい書です。
通販業界において、商材別・ビジネス別などに売上高や利益などのデータが豊富に掲載されています。アマゾンジャパンがわずか数年で日本の並居る通販業社の売上をすべて抜いてしまったことに驚き、ジャパネットたかたの売上とテレビ通販での売上の差からテレビ通販以外での売上がいかに大きいかが理解できたり、利益率の高い業者のビジネスモデルを想像するだけでもいろいろなことが見えてきます。
製作サイドにとっては火種を抱えている本かもしれませんが、読者サイドからは、「通販新聞」「ネット販売」からの情報がダイジェストとして収められており、現在の通信販売市場を理解するのに便利な一冊ではあります。
本の構成は下記のようになっている。
第1部では解雇権濫用法理等、解雇に関する前提知識の解説
第2部では普通解雇、整理解雇、懲戒解雇等、論点別の解説と判例
第3部では訴訟や労働審判制度の流れの説明
読み手を意識し、構成を練ってあるため理解しやすい。 お勧めの良書。
著者を検索していたらちょうど同じタイトルでセミナーを開催していたので参加してきました。話も全体傾向から具体的な事例まで網羅されていて分かりやすかったですよ。会社にとっても社員にとっても双方に良い施策とならなければダメだという最後の言葉が象徴的でした。
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