自分たち人間の力ではどうしようもない巨大な自然の力を、昔の人は「神」とか「龍」と呼んだ。気象を仲立ちにして、そういう畏怖と現代科学を結びつけた物語。面白い。スリリングで、一気に読み通してしまった。
数学史上、最も重要な難問である「リーマン予想」。
これをテーマとしたお話。
ただし、数学を得意としている人には物足りないかも。
和算の話、対数、数の分類、行列、数学史・・・等々、結構盛りだくさんです。
話の展開も緩急織り交ぜ、飽きませんでした。
小説の形をとった数学への誘いのように感じられ、数学嫌いな高校生に読んでもらいたいなと。
結城先生の「数学ガール」もそうなんですが、堅苦しくなく、じっくりと読んだり、
軽くさらっと読むこともできます。
こういうタイプの書物がもっと増えればいいと思った作品でした。
ストーリー展開は漫画的に都合よく運びすぎますが、テンポよく楽しく読めます。
一人ひとりの個性を伸ばして、チーム力を高めていくという、 チームスポーツの楽しさが読み進めるにつけ、増していくので、 大人は、自分が少年サッカーの監督になったような気持ちで、 子どもたちの成長を喜ぶことができます。
読み終わると、サッカーがしたくなることでしょう。
うちのサッカー少年が何度も読み返すので、ぼろぼろです。
特に現役のPTA役員・委員の皆さんに読んでほしい良書です。
PTAは今の状態がベストでなんの問題も改善点もない!
と思っている人にとっては悪書です。
ほんのちょっとでもPTAのあり方に疑問を感じていたり、活動に苦痛を感じているかたはぜひ読むべきです。
1999年に単行本が出版された後、動物園・水族館関係者の「バイブル」とまで言われ、古書店で8,000円の高値を付けられたこともあるらしい噂の名著が、2000年以降の日本国内の動物園の最新動向も盛り込んで文庫化。単に動物園のあり方を考えさせられるだけではなくて、広く環境保全や環境教育全般に関して、深く考えさせられる内容です。
米国の動物園における様々な新しい試みの実例が、35ヶ所の動物園、120人以上へのインタビューを通じて、豊富に紹介されていますが、野生動物や自然環境と人間との関わり方の問題は、国や地域の違いを超えて共通です。本書の中にも「メガ・ズーとしての世界」という小見出しの付けられた段落がありますが、今や人間の活動から完全に隔絶された野生の王国などというものはこの世界中に一箇所も存在しないのですから、つまりは我々現代人の全ては、地球という大きな動物園の中に住んでいるようなもの。となれば、その動物園のあり方を考える本書は、現代という時代にすむ全ての人間にとって、必読の教科書と言うべきでしょう。この本を読むことで我々はようやく、現在の地球生態系の中で自分自身が置かれているポジショニングを理解し、地球環境や生態系に対して負うべき責任を自覚することが出来るようになるのではないかと思います。
「動物園にできること」は、そのまま「人間たちにできること」。そう捉え直して読み進んで行くと、本書を「動物園・水族館関係者だけのバイブル」にしておいてはいけない。と、誰もが感じることと思います。
久々に感動しました。
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