モロに過した時代… 物語りもほぼ経験をした時代… でも人には温かさがあり良い時代を思い出される
ただ間借り生活をしている割には服や食べ物が豊富なのが気になった
貧しい中だが温かな世の中だったのが良く伝わっている
本作は角川映画が関わっているが、あくまでもWOWOW製作による2時間ドラマである。同局製作作品には劇場公開されるものもあるので、ややこしい(笑)。舞台は渋谷・新宿・お台場界隈で、スタイリッシュな「トレンディ犯罪ドラマ」を目指したようだ。玉山鉄二の主演に窪塚俊介、香椎由宇が絡み、津川雅彦がフォローする布陣は豪華で、映画本編並のレベルと言っていいだろう。香椎演じる千恵なんかはルパンの峰不二子みたいな役回りで、最後バズーカ砲をブッ放す姿はカッコよかった。時々カットインする都心の夜景もステキだし、総合的に見れば合格点だと思う。しかし、何かが足りない。映画やドラマが作品的に「突き抜ける」ためには、どこからか降ってくる「マジック」を捉えることが必要だ。それがないために、都心のスタイリッシュさも平板に見えてしまうのだろう。要するに「惜しい出来」だったということ。メイキングを観ると、本作一番の見せ場であるチャイナタウン(新大久保あたりを想定?)での追いかけっこが、いわき駅前商店街で撮られているのがわかるが、ここはやはり新大久保や池袋、せめて横浜中華街のわき道あたりで撮って欲しかったなあ。お洒落さの欠如は、こんなことにも起因していると思う。同じ俳優陣で、三池組あたりでリテイクして欲しいものだ。星3つ。
美しいコンサートーで始まり、空を彩る花火と美しいピアノ曲の響くなか、終章を迎える心あたたまるファンタジー。もし、あなたが心優しい人なら、この作品のところどころで、きっと涙が出そうになるに違いない。物語の裏方、天国の管理官ヤマキの細やかで優しい配慮も身に沁みる。 原作「天国の本屋」シリーズの第一作と第三作をうまくまとめて一つの映画にした。そのためのアレンジはあるが、決して原作の意図に反してはいない。むしろ原作に忠実な映画といえよう。 ヤマキの配慮が実り、由衣も翔子も心の傷を癒し、滝本も再出発できそう、健太と香夏子にも、よき将来の予感がある。ハッピーエンド・ストーリーだ。 出演者も適役だし、それぞれに好演だし、画面も美しいし、最後の場面は感動的。第一級の映画を見せてもらった気がする。
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