今でこそイラク戦争で注目されているけど、この時代アフガンゲリラが出てくる少女漫画なんか書いていたのは原田智子くらいでは?(あと、「エイリアンストリート」?)そのことからも分かるように、少女漫画家には珍しく社会意識の鋭い作家さんなので、ギャグセンスも先鋭的で独特、この人の個性は貴重です。エッチ心もしっかり満足!
難波弘之氏の最高傑作、という呼び声の高い、傑作アルバム。タイトル通り、厚みのあるゴージャスな演奏と、ロマンティックなメロディ・ラインが素晴らしいです。昔、『夢見るように眠りたい』という映画があったと思うけど、これは、《夢見るように楽しみたい》、純音楽的な魅力溢れる、傑作だと思います。
マルチなキーボード・プレイヤー、難波弘之の最高作。ブリティッシュプログレのUKを意識したアレンジなど、たたみ掛けるような怒涛のブ厚いサウンドあり、幻想的なバラッドありの中身の濃い作品です。小室&そうる透の最強のリズム隊の上で自由に舞う難波のキーボード・プレイは、大空を飛ぶ鳥のごとく優雅で気品に溢れています。・・・それにしても小室氏のベースにはシビレます!
食事をしようと集まった6人のブルジョアたちが、 何度も邪魔が入って、食事にありつけない話で、 見せかけの儀式しか残されていないブルジョアを皮肉っています。 チャップリンの『モダンタイムス』を連想させるラストシーンで、 どこまでも続く一本道を歩く彼らの表情は、 チャーリーと少女の希望に満ちた表情と違って不安げで、 行き場所が分からず彷徨っているようにしか見えません。
少年時代に通っていたイエズス会の学校での規律、 フランコ軍事政権での抑圧、ブルジョアの退廃に対して 痛烈な批判を投げかけてきたブニュエルは、 72歳の晩年に作った本作でも、神父が庭師になったり、 実業家が麻薬密売に手を染めていたり、駐屯隊が無節制に 晩餐会に押しかけてくるなど、無秩序に入り乱れる社会の 混乱振りを描いて、初期の『黄金時代』から変わらぬ 異端振りを発揮しています。 巨匠と言われる監督の作品とは思えない、風格を感じさせない 大雑把な作りがシュールさを際立たせて若々しく、 こんなインデペンデント作品が、アカデミー賞外国語映画賞を 受賞できたことに驚きを隠せませんが、 ノミネートされた時に、ブニュエルが記者たちに語って物議を醸した 『オスカーをもらうために、提示額の金を用意した』の発言は、 満更嘘ではないかもしれません。
映画歴40年の私ですが、ルイス・ブニュエルの映画は、 『アンダルシアの犬』と『昼顔』を観ただけで、 『黄金時代』も『忘れられた人々』も『ビリディアナ』も未見です。 劇場で公開してくれない事もありますが、 レンタル店で取り扱っている作品も少ないので、 私にとっては忘れられた巨匠のひとりと言えます。 本作は、劇場ではなく、レンタル店でたまたま見つけての DVD鑑賞になりましたが、出来れば、若い世代の映画ファンのためにも、 DVD化されている他の作品もレンタル解禁してほしいものです。
この作品は1973年の米国アカデミー賞外国語映画賞を受賞しましたが、ノミネート後のインタビューでルイス・ブニュエル監督は持ち前のブラックユーモアで「受賞の自信は有る。彼らの要求する金は払ったから。」と冗談を飛ばしたことから、アカデミー賞委員会が否定に躍起となったという曰く因縁のある傑作です。
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