日本映画界が生んだ若尾文子と並ぶ2大女優浅丘ルリ子の代表作の一つです!おそらくこの頃の浅丘ルリ子が最も美しい。さながら研ぎ澄まされた切れ味の鋭いナイフの様である。さらに今作ではそのシャープな美貌にこの世ならざる妖艶さが加わりクラクラする様な目眩すら覚えてしまう。オンナというものをこれ程魅力的且つカッコ良く体現した女優は若尾と浅丘の2人を置いて他にいない。日本映画が本当に面白かった頃の作品です!是非ご覧頂きたい!
「はつ恋」の篠原哲雄監督、田中麗奈主演コンビの作品。
またまた、美しさ抜群の出来栄え。
画の美しさ絶品。
ストーリーの気高さ最高。
東山紀之も意外な存在感。
日本の美、ここにあり。必見の名作。
(初めにお断りしておきますが、このレビューは月刊誌『新潮・2月号』全体についてではありません。この号に黒川 創氏の「暗殺者たち」が掲載されており、その「幻の夏目漱石原稿作中公開! 日本を創れ。日本を壊せ。動乱とテロルの群像劇」のコピーに惹かれて、それが読みたくて購入したものです。黒川 創氏のついては今まで全く知らず、今回初めて氏の作品を読みました。)
本作品は長編280枚ということでかなり長いが、作者の力量のせいか最後まで息つく暇なく読ませる。ロシアのサンクトペテルスブルク大学の日本語学科の生徒に「ドストエフスキーと大逆事件」という演題のもとに講演したという体裁を取って、テロルにおける「暗殺者たち」(氏はテロリストという言葉は避けているようだ)の群像を描いていく。ここに登場する「暗殺者たち」は、伊藤博文を暗殺した安重根、大逆事件に関与して死刑となった幸徳秋水、管野須賀子、大石誠之助など、そして伊藤博文自体も維新における暗殺者として挙げられている。そして暗殺者とはならなかったが、社会主義・無政府主義者として荒畑寒村や大杉栄などについても語られる。
明治とともに歩んだ夏目漱石は、日清・日露の戦争の時代を生きた。そして『草枕』、『三四郎』、『それから』、『門』、『満韓ところどころ』を書いたのは日露戦争後のことである。しかし、漱石の作品には、『満韓ところどころ』を除いて日露戦争や伊藤公暗殺、大逆事件などを背景として淡々と利用するだけで戦争そして政治や思想には深入りしない。以前からこのことは気になっていた。『満韓ところどころ』にしても事実を記すのみである。著者は触れていないが、大逆事件や朝鮮併合に強く反応してそれを多くの作品の中に残した石川啄木とは漱石の態度は違う。これを漱石の「低徊趣味」と徴兵逃れ(北海道に本籍を移した)への自責の念のためかと理解していたが、余り深刻に考える必要はないようだ。今回、著者が発見した伊藤公が暗殺されたことを受けて「満洲日々新聞」に掲載された『満韓所感(上・下)』の記事を読むと当時の漱石が当時のごく普通の日本人であったことが理解できた。漱石が『三四郎』をこの後に書いたら、広田先生に「日本は亡びるね」と言わせたであろうか?
・松家仁之「火山のふもとで」 北青山にある村井設計事務所は、夏の間だけ北浅間の別荘地に仕事場を移動する。折しも国立現代図書館の設計コンペ参加で仕事は佳境に入っている。入社したばかりの坂西徹は、ここで貴重な体験をすることとなる。―
・650枚の長編は読みでがある。読書慣れしてない自分は3日かけてやっと読みました。物語によくある大きな起伏があるわけでもなく、ちょっと敷居が高い感じ。建築の専門的な知識と、自然(鳥・花・風景)の描写は、退屈なほど淡々としているが、一方でそれは知的かつ叙情的とも言える。読書好きや活字好きの方には、たまらないのだろうと思う。読み終えてみると自然が主役のようなスケールの大きさを感じました。★★★★★
・絲山秋子「強震モニタ走馬燈」「葬式とオーロラ」の短篇2作。 「・・・勝ち負けを放棄して内向きになったとき、自分の努力は実るんじゃないか」(部分引用)というところにちょっと感動。
・橋本治「枝豆」 よく言われる草食系男子って何?って所から始まって、枝豆とどう結びつくのかと思っていたら、最後はちょっと微笑ましくなりました。
私には、よしもとばななさんの数ページの、短編一篇のためだけでも、購入する価値がありました。
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