私は著者の事をよく知らなかった。いくらかの新書だけは読んでいたが、冷静に統計などを駆使しつつ、あまり綺麗事や理念を熱く語るような事をせず、ゆとり教育や個性尊重を容赦なく批判しているという姿からは、どこか冷徹で保守的という印象(というより限りなく誤った偏見)を受けたが、そのような偏見は本書を読んで一気に消し飛んだ。
まず本書は極めて平易な文章で書かれている。どれ程に平易かというと、中学生向けに書かれているという程度の平易さである。本書は元々「毎日中学生新聞」の編集者に「自分のやっている学問を中学生にも分かるように書けますか」と言われた事をきっかけとして中学生新聞に連載されていた文章に手を加えたものなのである。こういった事情もあって読みやすさに関しては申し分がない。
著者は語りかけるような、これ以上ないほど丁寧な文体で「学校とは何か」「教育とは何か」「教科書とは何か」「校則は何であるのか」「テストは何であるのか」といった非常に根本的なテーマを語り、多くの人々が常識として疑う事もしない大前提を疑い、よく考えてみる事を促す。頻繁に「本を置いて自分で考えてみてください」と言い、読者自身に考える事を促している。本書は教育社会学の入門書とされているがこのような著者の姿勢は哲学的とすら許容できるもので、部分的には教育哲学と言ってもいいと思う。哲学とはいっても小難しいものに結び付けたいわけではなく、ただそれくらいに著者は本書で教育を語ることを通して「自ら考える事」や「常識を疑うこと」に重点を置いているという事を言いたい。哲学的な態度とはそういうものなのである。
何故勉強するのか、何故テストするのか、何故教室では皆前を向くのか、何故校則があるのか…学校の常識・前提を揺るがす問いが次々と出されるが著者はこれらについて自分の考えや答えを積極的に提示するような事は殆どしない。ただ学校ができるまでの歴史的経緯や、過去の教室はどんな風だったか、何故今こんな形の教室になったのか、人々の学校に対する考え方はどう変化してきたかなど、価値観とはまた別の(とは言え全く無関係とも言えない)事実などには多く触れ、それを考える材料として提示してくれる。
著者に自ら疑い考える事を促された読者が校則は必要だと考えるのか、校則はいらないと考えるのか、校則はいるが厳しい校則は不当だと考えるのか、そういった価値判断は全て読者自身に任される。著者が「校則はその内容はともかくとして生徒が学校に対して従順か否かだけを判断できればいい」と言う時そのような校則をろくでもないなと感じるか、だから必要なのだなと考えるかは読者の自由なのである。
著者は後書きにて自分の目的は、学校というものを徹底的に疑って現状を否定したり学校を否定したりする事ではなく、どうすれば学校の新しい可能性や考え方を引き出せるかについて色々な人が常識にとらわれる事なく議論できるようにする事だとしている。つまり著者はそれぞれの人が教育を考えるための材料と機会を本書で与えてくれているのである。この意味で本書は単なる教育を語る一冊の「教育書」なのではなく、この本自身が読者に自ら疑い考える力、一種の主体性を身につけさせる「教育」なのではないか。大人は勿論、読者として想定されている子供、中高生などにも是非読んでほしい。教育を真面目に考えたい全ての人にお薦めできる。
仕事で使用しているのですが、今ではマウス代わりの必需品となっています。マウスを使用していたときには、手のひら(主に小指の下方)が痛くなっていたのですが、それが無くなり大変重宝しております。但し、私のPC環境では、稀に、PCが製品を認識しなくなることがあります。専用のドライバーソフトが無いためかもしれませんが、以下の方法で乗り切っています。
(対策)
(その一)「Ctrl」+「Alt」+「Delete」でタスクマネージャーを起動し、 「Alt」+「U」から再起動メニューを呼び出し、再起動の際にF5キー(OSにより異なる)から 正常起動メニューを選んで起動させる。
(その二)同一PCに、マウスをもう一つ接続出来る環境があれば、緊急用の小型マウスを、別途接続しておいて、そのマウスから、「コントロールパネル」→「デバイス マネージャ」とたどっていき、デバイスに黄色マークが付いたものを削除して、「操作」→「ハードウェアの変更のスキャン」を実行すれば、マウスの欄に、「HID準拠マウス」として、認識されます。一度で上手くいかないときは、同様に黄色マークを削除して、同じ作業を繰り返せば、正常に認識するようになります。「デバイス マネージャ」のショートカットを作っておいて、任意の箇所(クイックランチ等)においておけば、便利です。私の場合、普段はRollerMouse Proを使い、非常時のみ、緊急用マウスを使って、前述の方法で、RollerMouse Proを再認識させています。
尚、この現象自体はは、滅多に起こらないので、結果的には導入して満足しております。 出来れば、キーボードと一体化した製品を出してほしいものです。 Realforce 106 あたりと一体化した製品が発売されれば嬉しいのですが。
風通にきれいです。文字もおおきくで印刷もしやすかったです。 また機会があれば購入したいです。
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