独特のタッチで歴史を語る志野靖史氏による、ユーモアと情緒あふれる解釈で表現された戦後日本経済史。タイトルにあるように、終戦からバブル崩壊までの日本史を、「本土決戦ではなく本土決算とのうたい文句に基づき、経済の発展でアメリカに打ち勝ちましょう」とするコンセプトのもと、日本の復興に励む人たちの働きぶりと共に描いている。
単なる洒落、といわれればそれまでだが、戦後日本(経済)史の節目節目に登場する人物や出来事を、極端に(そして面白愉快に)経済主体の考え方で日本が行動したらどうなっていただろうという話が、志野靖史氏独特のタッチで描かれており、素直に笑えるところがある。もちろん事実とは異なる描写も多いが(東大の安田講堂を機動隊のジャンプの衝撃で壊したり吉田茂首相を葉巻で「釣り」あげたり)、大筋は歴史通り。良い意味での「パロディ」といえる。
志野靖史氏の、筆絵のようなタッチは好き嫌いが分かれるところだが、そのタッチならではの躍動感と力強さがかえって際立つ内容なのも○。もちろん歴史的事実と異なる部分もあるので、史実を学んだ上で当書を読むことをオススメする(間違った歴史認識をしてはイケナイ)。
当書では連載が終了したバブル崩壊直後までしか語られていない。バブル崩壊後に続く「失われた十年」ともいわれた停滞期、そして現在にいたるまでの日本経済を氏に描かせたらどのような内容になるのか、それを考えるのもまた楽しくなるものだ。
取り越し苦労とは、根拠もないのに心配したり、人知の及ばないことに関してあれこれと悩むことです。 そして、取り越し苦労をする人間は、得てして「マイナスの思い込み」をしているものです。これを心理学 用語で「認知のゆがみ」といいます。
本書は「認知のゆがみ」について、とてもわかりやすく書いています。というより、認知のゆがみの存在を 気づかせることに特化した珍しい本です。どんな理論も、その有用性に対する信頼が生まれなければ、読者に 活用されることはありません。その意味では、「認知のゆがみ」という概念を啓発している本書の価値は 少なくないと思います。
この本の考え方が有用だと感じた方は、「認知療法」「論理療法」をさらに学ぶと良いでしょう。
織田信長が総理大臣のおはなし。
設定がおもしろい、よく考え付くなぁといった感じです。
信長のほかに、秀吉・家康・柴田勝家・森蘭丸といった、
有名どころの武将が多数出てきます。
作者が戦国時代好きなことは間違いなさそうです。
信長の割に、結構人情味がある設定になっています。
メチャクチャをするけれど結局はうまくいく、そんな短編ストーリーばかりです。
1994年に発売ということで、クリントン大統領などが出てくる本作。
時代の流れを感じます。
絵は劇画チック。少し古めの画になっています。
登場人物が戦国武将なので丁度良い(!?)でしょうか。
戦国キャラの異色モノとしては独自の世界観が構築されていました。
わかりやすく、絵入りの会話調で脳の仕組みと精神への影響(1章)や精神の病気とその種類(2章)、病気への心理療法や薬(3章・4章)等々、広く浅く精神医学の知識を紹介。この
「好きになる…」シリーズはどれもわかりやすい本が多いですが、この本も例に漏れず、わかりやすいです。やや漫画チックで大人には恥ずかしい感じもしますが、小難しい専門書的ニュアンスが排除されていて実利的です。
心療内科で、初めて「パニック障害」と診断されて「パニック障害って何?」と思ったので最初にこの本を買いました。マンガで構成されているのでとてもスラスラと読みやすかったですし、パニック障害というのはこういうものなのか、というのもわかりました。 この本では、主人公がパニック障害になってからと完治するまでが書いてありました。 だけど、この主人公にはいつも一緒にいてくれる同僚が2人もいて、行動療法には必ず手助けしてくれる人がいました。そういう人ってなかなかいないので、読んでてうらやましくもあり、自分には無理じゃんって思ってしまいました。 パニック障害とは何か?どういう症状が起こるのか?病院でもらう薬はどんなものなのか?がわかるだけの本だと思いました。
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