まず題名がイマイチ。
文中繰り返し出てくる「絶対計算の台頭」といった表現の方がしっくり来るのではないか?
(もしくは、このような「感覚」の議論ではなく、英文題と同様に「計算」により選ぶべきだったのではないか?)
題名はさておき、本書は、
回帰分析(及びニューラルネット)といった、技術的には少々“古い”計算技術が、昨今ここへ来て、実世界の現実問題に十分対処できるだけのツールとして「使えるものになってきた」ということを、さまざまな実例を紹介していく。
計算式による評価と、専門家による評価を、適宜対決させながら、どちらの評価がより実証性が高いかを、「証明」してみせる。
(本書における数々のエピソードの中では、いずれも「計算」が勝っていく。)
人々の「感情的な」抵抗も多数受けながらも、「計算」結果は淡々と、より「正しい」結果を出していく。今後はさらにこうした絶対計算が、社会の意思決定において重要な位置を占めるであろうことを、本書は予言してみせる。
さらに、絶対計算は、人間による評価も要素として取り入れさえする。結果、絶対計算の活用は、人間による評価と敵対するものではなく、人間の感覚のみによる意思決定の欠点を「補う」ものでもあることを示す。
結論として本書において筆者は、単に絶対計算を礼賛しているのではなく、
人間の感覚と絶対計算は互いを補完しながら、よりよい意思決定がなされることを社会に期待していると思われる。
そして、よりよい意思決定の結果、我々が今後「より安全で確実な」医療診断を受けられるようになるであろう、というように等身大の問題に希望を持つことすら可能になる。
なお、本書では、これら計算技術が現実問題への解決策として適用例が増えている要因を、計算技術の革新や、WWWに代表されるネット技術の浸透によるものではなく、HDDの大容量化などを中心としたデータ蓄積量の増加と低価格化を指摘している点も、興味深い。
訳についていえば、全く申し分無い。本書が山形浩生訳として読めることは「ラッキー」だったといえる。この手の題目の本を、とくに違和感や突っかかりを覚えずに素直に読める、ということ自体が、訳の完成度の高さを示している。
また、山形自身は(氏のウェブ頁上で)本書を「すこし突っ込みが足りない」と評しているが、本書の「啓蒙書」としての位置づけから、もっともなことであろう。
実際、数式に抵抗が無い人間にとって見れば、「数式の全く無い」本書は、数式により示すことの出来る細かいニュアンスを表現できておらず、そういう意味で非常に物足り無いが、
本書の読者として想定される大多数にとっては、数式がなく、多数の興味深いエピソードにより構成されていることで、非常に面白い「教養書」として楽しめる一冊になっていると思う。
最後に、本書を「大学の教養課程」などで、「統計(回帰分析)」学んだにもかかわらず(あるいは学んだがゆえに)、
「統計とは無味乾燥なものだ」という印象をもっている全ての人に勧めたい。
きっと「計算を使って」世の中を見つめる目が、今までとすこし違ったものになっているであろうから。
大人と子供が入れ替わる、これは実写ドラマとしてはなかなか配役が難しい点だ。そういえばかつて小林聡美主演の映画「同級生」では、神社の階段を転げ落ちた時に男女が入れ替わるというシーンがあったが、あれは上手く表現してあったと思う。この「あさっての方向」は実写とアニメの違いこそあるものの、それを彷彿とさせるものだ。
また、それだけで無く、人々の心情なども上手く表現されていて、ドラマとしても非常に出色の出来だと思う。
まだ数話しか見ていないが、これからの展開が楽しみな作品の一つだ。
スピード感や爆発する破壊を思い浮かべる方には、おもしろくない映画だと思います。
鉄人28号は、力だけで戦うロボットです。今の戦隊ロボのような武器は、何もありません。リモコンの操縦と力です。ゲームで操縦を体験しましたので操縦の難しさが、よく分かります。最初に登場した鉄人の色、動き、操縦機の大きさ、操縦の難しさ、倒れてビルを壊す様子、原作のイメージを大事にしています。リニューアルされた鉄人は、色や飛行装置、リモコン(現代使用)と操縦の難しさ、特に鉄人の目で見る操縦には、なるほどと感心しました。原作が好きな人には、よくできた映画だと思います。鉄人のデザインは、原作に近く、限られた時間と平成の設定のため、少しイメージが違いますが、戦時中に作られた人型兵器と正太郎少年のリモコン操縦で動く設定は、そのまま引き継いでいます。けっして今の戦隊もののような動きは、期待しないで下さい。マイナスは、大塚署長の制服です、なんとかして欲しかった。
ピークス2011年4月号も同主旨の特集でしたが、今回はパワーアップ。 様々なマウンテンギアのテスト基準を明確にした上で、テスターが実際に使ったうえでコメントを載せてあるのは必須として、テスターのお勧めギアを理由を添えて明確にしているので、とても参考になるし道具を使う上でのポイントを一人ひとり主観的な意見を織り交ぜているので買い替えを検討している人にもうってつけとも言えます。 正直、どのブランドも商品力を身につけているので、初めてマウンテンギアを購入する人にとってはどれを選んで良いのか分かりにくいですが、今回の特集記事はとても分かりやすく解説しています。 これで、迷うことは少なくなるのではないでしょうか。 もっとも迷うのも楽しみの一つなのですが。 あえて、欲を言うならば、メジャーブランドや比較的新しく日本に入ってきたブランドの他に、ガレージメーカーの存在についても若干触れて欲しかったです。 ガレージメーカーの商品は多少スキルが要求されるものの、ここ数年その機能や特徴は一流ブランドにはない良い製品があります。 読者の選択肢を拡げるためにも来年はぜひ、1ページか2ページの掲載をお願いしたいです。 突っ込みどころとしては、そんなものなのですが、読者インプレッションの募集もあり、今回のピークスのボリュームはかなり満足できるものです。
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