公開当時、付き合っていた彼女が、さすがにこれは見れない、ってことで、
DVDが発売されてから観ました。
感想としては、それでよかったかな、と思っています。
何より、先に原作小説を読んでいたので、
その差が気になってしまって・・・
また、これを観て、「グラディエエーター」の後にこの作品をいともすんなり作り上げるとは、
リドリー・スコット監督、って本当に職人監督だな、と確信しました。
その後もあらゆるジャンルの映画を作っているのを観るたびに、その感を強くしています。
作品自体は、原作にほぼ忠実。ラストを除いて。
レクター博士の不気味さを演出するために幾分脚色はありますが、
映画としてみれば及第点。
ただやはり「羊たちの沈黙」に及ばないのは仕方の無いこと。
これはこれで、「レクター博士」というモンスターの地位を確立させた作品として評価はできると思います。
私も、この辞書を大学で使用していますが、基本的にネイティブ、若しくは上級者の方向けの辞書です。何故かというと、定義などはすばらしいのですが、例文が殆んど載っていないからです。また、文法や語法に関しても英語学習者用の辞書と比べてしまうと、全くといってよい程、掲載はされていません。但し、収録語も多いですし、これ一冊で日本語の国語辞典的な使い方(その語の意味を調べるだけ)なら充分間に合います。更に、お得な点としては、CD-ROMにThesaurusも一緒に入っている点が挙げられます。
下巻は、第二部と第三部です。
第二部は、十八歳になり医学生となり、その優秀ぶりを遺憾なく発揮します。紫夫人を愛し愛されながら、得意の水墨画の腕でで小遣い稼ぎをしながら、一方では亡くなった妹ミーシャの敵を探して行きます。
紫夫人は、ハンニバルを闇の世界から愛の世界へ引き戻そうと務めますが、ついにはならず、故国日本へ帰ってしまいます。それは、彼が犯してゆく復讐の殺人に、諦めざるを得なかったからです。
この巻で、そうなかと改めて認識を新たにしたのは、ハンニバルが次々に殺人を犯し逮捕されながら、世論の後押しで釈放されてしまうことです。戦争犯罪人への憎しみが、それほど強かったのかと知らされました。
ハンニバルは、第三部でアメリカに旅立ちますが、「レッド・ドラゴン」との間には、更に「怪物」として成立してゆくまでの過程で、もう一作くらいは十分に書けそうです。書いてくれたら嬉しいのですが・・・。
この作品はアンソニー・ホプキンスが出演した「羊たちの沈黙」「ハンニバル」の本流にはない作品として観たほうが良いです。同じ世界を扱った内容ですが、主演はホプキンスとは骨格からして違うギャスパー・ウリエル。彼の演じるハンニバル・レクターがいかにして狂気に目覚めたかを描いています。
突っ込みどころが多々あり、まずハンニバルの保護者となったレディ・ムラサキを中国人女優が演じていること。考えすぎかもしれませんが、「アジア系なんだから中国だろうと日本だろうと同じでしょ?」と製作者側は思っているのでは?多民族国家のアメリカならではの考え方かもしれませんが。
次にその日本人レディ・ムラサキの演じる日本人像というのが「いかにも外国人が考えそうな日本人」で、なんだかお粗末です。普通の日本人は洋館に甲冑と刀を飾って毎日お祈りをしたりはしないと思います。
最後に敵役の人たちがあまりに普通の悪党であること。前3作の狂いきった犯罪者相手ではなく、一山いくらの悪党であるために魅力に欠けます。
全体として、普通の映画です。ハンニバルである必要が感じられませんでした。それでも普通のサスペンス映画としては、星3つの価値はあると思います。
阿部寛特集非常に良いです。最近「大帝の剣」や「アジアンタムブルー」、「トリック」などの映画や「ドラゴン桜」、「結婚できない男」などのいろんなドラマで俳優としての個性を出している
阿部寛。 彼自身の役者としての5年後、10年後がどういう個性を持った役者になるのだろうと思うと楽しみです。これからの日本映画界を背負って立つ俳優さんの一人であることは間違いないのですから。これからも映画を中心にいろんな作品での活躍を祈っています。
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