1995年作品。コーネリアス名義2枚目。
時代はミックスチャー全盛期。ビースティーズも全盛でベックも評価されてきつつある頃(オーディレイ前夜)。 渋谷系のドンである自負のクラブ・スタンスで、ハードロックをフューチャーしたあたりに無双感がありました。
AC/DCの格好で、ジミー・ペイジばりのギタープレイ! ロックマニアから見ても、ちょっと神がかった感じはありましたね。 でもエレクトロ。得意のおもちゃ箱感覚です。
SGによるハードギタープレイが注目のコーネリアス史上異端?のアルバムです。
97年発表の3rd。 "First Question Award" のやや「生真面目な」音作りに対する本人なりの反省か、 前作 "69/96" では一転、AC/DCやマイケル・ジャクソンの「ダサカッコ良さ」をモチーフ に、諧謔に満ちた趣味性全開の作品でストレス発散(?)を図った小山田先生。 本作は、その開き直りの甲斐あってか、ついにコーネリアスとしての方向性をビシっと 定めた、まさに勝負作です!
他の方も書かれている通り、本作のモチーフのひとつは、紛れもなくビーチ・ボーイズ (ブライアン・ウィルソン)ですが、前作のような戯画的なアプローチではなく、 ポップ・ミュージックの中で「誰も聴いたことの無い音・響き」を追求したブライアン への敬意と共感を込めたオマージュであり、自らの目指す道を高らかに宣言した、衒い の無い決意表明にも感じられます。
5年後に発表される次作 "POINT" で、更なる飛躍を果たす小山田先生ですが、その 快進撃の起点は、ここにこそあると思います。
ロボットのジローの動きがカワイイ。口からダラダラとメッセージが出てきたり…と。カラダの中の切り替えスイッチがシンプルでウケた〜。 浅野忠信と香里奈のやりとりもGood。サントラのオトボケ感も好きだなぁ〜。
タイトルのFUZZに限らず、コンプやワウ・ディレイなどの開発者達のインタビューと、ダイナソーJrやジョンスペンサーなど、GEEkなアーティストのインタビューで構成。
楽器好きにはたまらない内容。
しかし、感動等はないので「マニアックなドキュメンタリー」として消化してください。
メーカーの立場から「ネット上の掲示板論争」や「イーベイでのプレミア取引」への言及など、ロックミュージックだけには括れない話題が注目です。
そしてエレハモの比率が高いのでファンは必見。
毎年 多くの曲が世に出て、そして忘れられて消えていく中で。 この『Boom!』は、自分の中で名曲として、私の心の中で鳴り響く事になるでしょう(^^)♪。
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