映画を見た人にはぜひこの本も勧めたいですね。映画はあまりに美化されすぎていますので(フィクションに近い美談としては楽しめますが)。この本では、元経済面担当記者の著者が数学者ジョン・ナッシュの周辺を丹念に取材して、膨大な記録をもとにこのノーベル賞受賞者を冷静沈着に描いています。司馬遼太郎の歴史小説を読んでいるような感覚がしました。単に天才数学者の生き様を描くだけではなく、彼の業績を持ち上げるだけでもなく、彼の奇行や精神分裂、家族の苦悩、数学と軍事・政治の関係、数学者のコミュニティなどなどさまざまな視点からジョン・ナッシュの周辺を炙り出そうとする著者の姿勢に好感を持ちました。
冒頭、グラスを通った日光の光跡が遠近法に則って延長され、オレンジの切り口を巻き込みながら友人のネクタイの絵柄に投影されます。実在の人物ジョン・ナッシュの半生を映画化した作品で、多くの方がご覧になっていると思います。統合失調症を患った天才数学者ナッシュ。この作品の素晴らしさはナッシュの視点から徐々に他者の視点に移行し、彼が創造した仮想のベールが次第に剥がされていく脚本にあります。日光の光跡が別の現実を示すような見事な脚本は、後半の現実に向かうナッシュとアリシアの苦悩を際立たせ、ヒューマンドラマに収斂していきます。彼の統合失調症はリーマン予想にチャレンジしたものだとする解釈もありますが、見えない物が見えてしまう想像力は時として人生を大きく狂わせます。何度見ても素晴らしい作品だと思います。BDはDVDより音響が良くなっています。映像の差はあまり感じませんでした。
DHCって,テレビコマーシャルで化粧の宣伝してるあの会社なのか? 花王がフロッピーディスク(3.5FD)市場に進出したときと 同じ衝撃を感じたよ。 巻頭から32頁まではカラーページで映画の内容紹介。 残りがすべて台本を解説という構成。 こういう仕事って,僕みたいな素人にはとっても勉強になるはず。 主人公のナッシュを,僕は偏見から(数理)経済学者だと 思っていたけれど(経済学の教科書にはたいてい出てくる 名前だからね),研究分野の分類としては数学者だったんだね。 実際,ナッシュは「交渉」を数学的研究テーマにしているから, 『Econometrica』(経済学専門誌としては歴史のある由緒正しい 数理経済学の専門雑誌)にも投稿している。 単語の意味も調べてあって,最近の!受験参考書同様, 至れり尽くせりっていうサービスは石井の労働成果。 訳語を取り上げている単語には,僕のような怠慢野郎が なかなか辞書を引く手間を取らないようなものもあって, 勉強になる。 これは監修者や対訳作成者の問題ではなく, 出版社の編集姿勢に問題があるんだろうけれど, 映画の台詞と微妙に違うぞ?! 最終稿の台本を 手に入れていたとしても,実際の映画との突合せを 最後にしなきゃ,プロの仕事にはなりません。それに, ト書きと台詞とのフォントが同じだと,僕のような素人は 面食らう。あと,これは台詞の多い映画には 無理難題なんだろうけど,購入者はページとビデオの画面とを 見てることになるから,両方が追えるような工夫が欲しい。 も少し素人の市場に受け入れられやすい紙面づくりを期待します。 本作は2003年(74回)アカデミー賞受賞。
友達がある日カラオケで歌っていたのを聞いて、思わず泣くほど感動した曲です。
自分に自信がない。
自分が好かれるわけない。
自分なんか恋をしちゃいけない
って、自分に自信が持てないひとは是非聞いて欲しい。
前向きになれますよ。
自分に自信がある人なんてそうそういないから。 この曲は本当に気持ちをそっと前に押してくれる曲です。
主張が激しくなく、変に色気づかない。それでいて映画を支える良い曲でした。旋律は美しく、エンディングの曲に美しい心を感じました。
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